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ビクターが音楽部門売却へ…サザンやSMAP所属

11月4日3時25分配信 読売新聞

 電機メーカーの日本ビクターとケンウッドの持ち株会社「JVC・ケンウッド・ホールディングス」が、ビクターの音楽ソフト事業をゲームソフト大手のコナミに売却する方向で調整していることが3日、明らかになった。

 月内にも決定する。消費低迷や音楽のネット配信の拡大などで、音楽ソフト市場は縮小傾向にあり、今後も業界再編の動きが相次ぐ可能性がある。

 JVCは、音楽ソフト子会社「ビクターエンタテインメント」株の過半数を売却する方向でコナミと交渉している。JVCは、音楽ソフト大手のユニバーサルミュージックなどにも売却を打診した模様だが、現時点ではコナミが最有力とみられている。

 JVCは、売却益を映像関連機器など中核事業の強化に充てる。一方、コナミは、ゲームソフトを中心に映像や音楽ソフト、携帯電話向け配信などの事業を展開しており、買収が実現すれば幅広い分野で相乗効果が期待できる。

 ビクターエンタテインメントは1928年に日本ビクターの音楽事業部門としてレコード生産を開始。72年にレコード会社として分離された。現在はサザンオールスターズやSMAPなど有名アーティストが多く所属している。

 ただ、国内音楽ソフト市場でのビクターの占有率(シェア)は7%で、ユニバーサルミュージック(16%)、エイベックス・グループ・ホールディングス(15%)、ソニー・ミュージックエンタテインメント(15%)の3強から大きく離された4位にとどまっている。

 JVCは、昨秋以降の景気悪化で業績が低迷し、2010年3月期の税引き後利益が200億円の赤字となる見通しだ。特に傘下のビクターは、欧州テレビ事業が縮小を迫られるなど業績落ち込みが深刻で、立て直しが急務となっている。

 ◆JVC・ケンウッド・ホールディングス◆ 日本ビクターとケンウッドが2008年10月に統合して設立した持ち株会社。事業分野は音響・映像機器や車載機器、業務用無線機器、音楽ソフトなどで、10年3月期連結売上高は4300億円の見込み。従業員は1万9540人(09年3月現在)。

最終更新:11月4日3時25分

読売新聞

 

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