警視庁捜査1課によると、押尾被告は8月2日、東京・六本木のマンション一室で田中さんと一緒にMDMAを飲んだ。午後6時ごろに田中さんの異変に気付き、約30分後に容体が急変。押尾被告は「心臓マッサージをした」と説明しているが救急車を呼ぶことはなく、駆け付けたマネジャーらが119番したのは午後9時19分だった。
捜査1課は当初、押尾被告が救急車を呼ぶなどの適切な救命措置を怠ったとみて、保護責任者遺棄致死容疑の適用を検討した。しかし、早い段階で救急治療を受けていたとしても、高い確率で救命できたかどうかを立証するのは難しく、同致死容疑での立件は困難との判断に傾いている。
一方、押尾被告の供述などから、田中さんに異変があってから1時間近くは生存していた可能性があることが判明。捜査1課は保護責任者遺棄容疑の適用は可能とみており、立件に向けて押尾被告や現場にいた関係者から聴取を続けている。
田中さんの遺族は、この日の判決は傍聴しなかった。民放各局によると、母親は地元・岐阜で「裁判官の方が言われた『被告の言葉は信じがたい』という言葉が、娘の事件を捜査される方に伝わってほしい」と涙ながらに訴えた。
判決後の押尾被告は、告白本出版やハリウッドなど海外での俳優活動も視野に入れているとされるが、女性死亡の件が決着しなければいずれの活動も困難とみられる。