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鳩山首相:所得申告漏れ 今年も8銘柄取得 事務所「一般的な資産運用」

 08年の株式売却で得た7226万円余の申告漏れが判明した鳩山由紀夫首相は、今年になって大手銀行や不動産会社など計8銘柄の上場株式を新たに取得している。閣僚の資産公開があった先月23日、首相は「恵まれた資産を有していることは事実。でも政治家になったから稼いだという話では一切ない」とコメントしたが、公表資料では以前から活発に株取引していた実態がうかがえる。

 先月23日付で公開された首相の資産報告書によると、今年1月以降、みずほフィナンシャルグループ(FG)や東急不動産、商船三井など8銘柄計16万9840株を取得していた。

 10月30日の終値で計算すると計約8300万円相当。これ以外にも、首相は母方の祖父が創業したタイヤメーカー「ブリヂストン」の約350万株(10月30日終値で時価約53億6000万円)などを保有している。

 過去をさかのぼってみても、00年6月の衆院選後に公開された資産報告書では、保有する上場株式はブリヂストン株を除いて4銘柄約14万7000株あり、01年にはホームセンター大手のコーナン商事1万1500株や東芝1万500株など8銘柄計約9万3000株を新たに取得。03年11月の衆院選後の資産報告書ではコーナン商事株1万株を放出する一方、東芝株を6万500株に増やした。東芝株はその後、05年衆院選後に1万500株、先月の閣僚資産公開では2万8000株になるなど増減を繰り返していた。

 こうして首相は00年6月から今年9月までに、上場・非上場の少なくとも24銘柄を保有し、うち21銘柄を取引していた。

 首相の事務所は株取引について「一般的な資産運用として問題ないと考えている。現保有株式については(在任期間中の株取引などを自粛するとした)国務大臣規範に基づき特定口座に入れて凍結した」としている。【政治資金問題取材班】

毎日新聞 2009年11月2日 東京朝刊

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