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防げ新型インフル 妊婦らへの接種本格化

[2009年11月02日 14:34]

新型インフルエンザワクチンの接種を受ける妊婦=2日午前、大分市のくまがい産婦人科

 新型インフルエンザワクチン接種の優先対象者のうち、重症化のリスクが高い持病のある人や妊婦への接種が2日、各地の医療機関で本格的に始まった。
 共同通信のまとめ(10月30日時点)では、茨城、新潟、富山など17県が2日に開始すると回答。岐阜、和歌山、山口の3県は、既に10月30日から前倒しで実施している。今月中旬までには、すべての都道府県で接種がスタートする見通しだ。
 対象は、ぜんそくや糖尿病などの持病がある人(約900万人)の中でも最優先とされる、1歳から小学校低学年の子どもや入院患者ら約600万人と、妊婦約100万人。
 大分県内でも2日から接種が始まった。大分市横塚の「くまがい産婦人科」(熊谷淳二院長)では診察開始に合わせて妊婦が接種に訪れた。
 県によると第2回の県内ワクチン配分量は成人換算で計1万7338人分。そのうち妊婦用は県全体で約500人分。くまがい産婦人科に届いたのは20人分だけだった。間もなく出産予定日を迎えるという市内の女性(30)は接種を終えて、「出産を控えているので早めに打ちたかった。これで安心できます」と話した。
 県内の多くの医療機関は同日の接種を見送った。配分量が少ないことから、接種スケジュールや対象者をさらに絞り込む作業が必要なため。大分市内の小児科は「ある程度予約者を確保した上で接種したい」。同市内の総合病院は、妊婦と持病がある幼児の患者からリストアップした対象者を優先させて、4日から開始することにしている。

まず予約、証明書を持参 優先接種の受け方
 新型インフルエンザワクチンの優先対象者が接種を希望する場合、どうすれば接種を受けられるのだろう。標準的な手順は次のようになる。
 接種は、国と契約を結んだ「受託医療機関」に予約して受けるのが原則だ。受託機関は市町村のホームページや、自治体の担当部署に問い合わせれば確認できる。かかりつけ医が受託機関であれば、接種の日時を決めて予約をする。接種の際は、優先対象者であることを証明するため母子健康手帳や健康保険証などを持参し、窓口に提示する。ただし、持病のある人の場合は、主治医が病状を把握しているはずなので証明はいらない。
 かかりつけ医が受託機関でなければ、主治医に「優先接種対象者証明書」を発行してもらい、別の受託機関で接種する。優先対象者でも、当日の問診や検温などで医師が不適当と判断した場合には、接種を受けられないことがある。
 ワクチン接種に健康保険は使えない。費用は原則自己負担で、1回目が3600円、2回目が2550円。所得の少ない世帯については負担軽減措置もある。自治体によって公費で賄う金額や対象範囲に違いがあるので確認しておこう。

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