松井証券は26日、株式売買の手数料を一部無料にするサービスを11月16日に廃止すると発表した。これまでは1日の約定代金が合計10万円を超えなければ、何度売買しても手数料がかからなかった。今後は1日21円の手数料をとるようにする。初めて株式を売買する個人投資家向けのサービスだったが、必要性が乏しくなったと判断した。
松井証券は2004年3月、業界で初めて「手数料無料」のサービスを開始。その直後は株式投資の初心者の取り込みに成功した。だが同サービスの利用者約5万人のうち、1日10万円以下の小口売買を繰り返す顧客が半数を占めるようになった。顧客開拓の役割が終わり、収益への貢献も期待できないため、廃止することを決めた。
今後も業界最低の手数料水準を維持するため、顧客離れにつながる可能性は低いとみている。(01:30)