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天皇賞・秋:カンパニーおじさんドエラいG1初制覇

 8歳馬が悲願の頂点に立った。「第140回天皇賞」が1日、10万人の観衆をのみ込んだ東京競馬場で行われた。5番人気カンパニーが横山典弘騎手(41)の絶妙な手綱さばきに導かれ、鮮やかな差し切り勝ち。13度目の挑戦で初のG1制覇を決めた。

 本当にたいしたオジさんだ。ウオッカの連覇を阻んだのはカンパニーだった。8歳馬のG1制覇は史上初。それでも、レース後は勢い余って検量室前を通り過ぎてしまうほど元気いっぱいだ。「8歳馬だけど、とんでもなく元気。なんてったって出来が良かった。人間でもオジさんパワーという言葉があるけど、オジさん世代に力を与えられたのでは」。横山典は手放しで愛馬を称えた。

 ケチのつけようのない快勝だった。道中は中団やや後方の内を追走。勝負どころでは後ろにいるウオッカの動向はお構いなしに動き、4角でうまく外めに持ち出した。

 「ウオッカは気にせず、自分の競馬を心掛けた。1頭になるとソラを使うので、スクリーンヒーローがいい目標になってくれた」と横山典。外から一気に脚を伸ばすと、G1馬9頭を寄せ付けずにゴールに飛び込んだ。

 音無師も感慨深げだ。「かれこれ6年の付き合いになるが、この日を夢見ていた。いつかG1を獲れる馬と信じていた」。これまで重賞を七つも勝っていながら、G1ではいつも善戦どまりだった。天皇賞・秋は4回目の挑戦で、G1・13回目での初制覇は最長記録。師は「(オウケンブルースリと)2頭出しているから、どっちがいいとは言えなかったが、自信はありましたね。申し訳ないです」と率直な胸の内を明かした。

 下馬する時に「デットーリ・ジャンプ」で喜びを表現した41歳の横山典にとっても、天皇賞・秋は20回目で初制覇。これまで2着4回と惜しいレースが続いていただけに「結構、嫌な思い出があるけど、きょうはよかった」と会心の笑みを浮かべた。

 次走はマイルCS(22日、京都)を予定。引き続き手綱を取る横山典は「この年齢でも、まだ進化している。人間の考える範囲を超えた馬かもしれない」と期待を寄せた。元気いっぱいのオジさんコンビは、今後も競馬の新たな可能性を示してくれるに違いない。

 ◆カンパニー 父ミラクルアドマイヤ 母ブリリアントベリー(母の父ノーザンテースト)牡8歳 栗東・音無秀孝厩舎所属 馬主・近藤英子氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績34戦11勝 総獲得賞金8億3554万円。(スポニチ)

2009年11月2日

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