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ののちゃんのふしぎ玉手箱
朝日新聞 2003年7月26日(土)夕刊6面
ののちゃん:劇に出たんだ。いっぱい人が来てくれて、「視聴率」高かったみたい。
藤原先生:ふつうは、視聴率といったら、テレビ番組がどれだけの家庭で見られているかを示す数字のことよ。たくさんに見てもらえれば、うれしいのはののちゃんの劇と同じだけど。
ののちゃん:見てもらったらうれしいから調べるの?
先生:NHK以外のテレビ局は、コマーシャルがおもな収入なの。その値段を決めるのに、この数字が必要になるの。視聴率が高いほど、料金も高くなるってこと。ワールドカップのような催しやイラク戦争のような大事件に、どれだけ関心が集まったかもこの数字でわかるし、これから作る番組の参考にもできるわね。
ののちゃん:でも調べるのはたいへんでしょ?
先生:みんなには聞けないから、全国を27の地区に分け、くじびきみたいにして選んだ家に協力してもらうの。関東や関西はそれぞれ600。それから全体の視聴率を割り出すので、少しは誤差もあるのよ。
ののちゃん:協力してる人って、聞いたことないよ。
先生:期間は2年間なんだけど、協力していることは秘密にしてもらっているの。結果がかたよらないように、マスコミの人などはのぞくのよ。
ののちゃん:そうなんだ。どうやって協力するの?
先生:どのチャンネルが選ばれているかが分かる機械がテレビについているの。1日分の記録を、毎朝、自動的に電話で調査会社に送る仕組み。どんな人が見てるかがわかるピープルメーターという装置もあるの。
ののちゃん:そんなの、どうやったらわかるの?
先生:今は、4歳以上の人に、だれが見ているか、ボタンを押してもらって区別しているだけ。カメラを使って自動的に判断する研究もされているから、いずれは、そちらがふつうになるんでしょうね。
ののちゃん:視聴率も変わっていくってことね。
先生:同じ番組でも、ビデオに録画して見たり、テレビ付きのパソコンで見たりしたら、今の方法では視聴率に入らないのはわかるよね。それらを調べる方法も研究するそうよ。インターネットのホームページがどれだけ見られたかの調査なんかも、視聴率といえるかもしれないね。テレビのほかにも、いろいろメディアがある時代だから、ほんとのことを知るために、調査の幅もうんと広げたらいいと思うわ。
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