ミュージカルテニスの王子様でデビューしてから、2年ちょい。
舞台にドラマにと、ここまで様々な役柄を経験させて頂いた。
基本的に演じる事はとても楽しい。
だがいろいろやっていくと、中には楽しみきれずに終わってしまう役柄なんかもあったりする。
余計な事を考え過ぎて、純粋に楽しむ事を忘れてしまうせいだ。
そんな時は、いつも自分の未熟さを痛感する。
演じる事に怯えてしまい、無難な事ばかりを考えようとするからだ。
とてもじゃないが、楽しむ気分とは程遠い。
この2年ちょいで様々な経験をさせて頂いた分、演技を楽しむ事を忘れかけている自分もいたのだ。
楽しむってどーゆー事だろう。
そんな事を考えていた矢先に、再び演じる機会を与えて頂いたのがデビュー作でもあるミュージカルテニスの王子様の千石清純だ。
彼は底抜けに明るく、常に前向きなキャラクター。
演じる上で細かい事をうんぬん考えるよりも、とにかく楽しんでいる彼を表現すること。
それが彼を演じる上での、大切な要素であったのだ。
つまり千石清純は、芝居を純粋に楽しむ事ができるキャラクターなのである。
そんな彼を演じる事から演技を始められた僕は、ある意味ラッキーだったのかもしれない。
そんなところへ、今回のミュージカルテニスの王子様ドリームライブ4th。
1年ちょい振りにテニミュに復帰だ。
彼を再び演じた事で、お芝居を始めた頃の大切な何かを思い出したような気がする。
芝居を純粋に楽しむ事を、彼から気付かせてもらったような気がする。
振り返ってみると、ミュージカルテニスの王子様ドリームライブ4thは本当に楽しかった。
稽古場でも楽屋でも舞台上でも、心からおもいっきり楽しい時間を過ごせた。
また皆と一緒に仕事がしたい。
そんな風に思えたのは、これまでのテニミュの中では初めてかもしれない。
なんかちょっとだけ、大人になれたのかなって思う。
しかし、いろんな事を気付かせてくれた彼に比べれば、僕なんかはまだまだガキんちょ。
そんな余計な事で頭を悩ます暇があったら、一生懸命頑張らんかいって我ながらに思うのだ。
彼から受ける影響はいつも刺激的。
今更ながら、本当に彼と出逢えて良かったと思う。