タイ中部のリゾート地パタヤで31日夜、性転換したニューハーフが美しさを競うコンテスト「ミスインターナショナルクイーン2009」が開かれ、日本から参加したタレントのはるな愛(37)が優勝した。07年の前大会にも参加し、4位と惜しくも敗れたはるなは「ベリー、ベリー、ベリー、ハッピー!」と涙を浮かべ、歓喜の声を上げた。
◇ ◇
優勝者の名前が呼ばれても「英語とタイ語が分からなかった」はるなは一瞬キョトン。周囲から祝福されると、歓びの“雄叫び”を上げた後、「アンビリーバブル(信じられない)!ベリー、ベリー、ベリー、ハッピー!」と涙を浮かべた。
04年に始まったコンテストはパタヤにあるニューハーフのショークラブ「ティファニーズ・ショー」が主催し、今年で5回目(昨年は政治的不安から中止)。水着やドレスでの審査があり、多くの外国人観光客らも見物する人気のイベントとなっている。日本人の優勝は初めて。
はるなは同コンテストへの出場に向け、ダイエットに励み、13キロの減量に成功。水着審査では、“メタボ腹”から見事にくびれたボディーを披露した。また髪も明るい茶髪から日本女性らしく黒髪に染め直すなど変身。メリハリのきいたタイ女性風のメークで勝負に出て、ニューハーフ世界一の栄冠を勝ち取った。
物心ついた時から「女の子」として、自分の身体との違和感に悩み続け、15歳で去勢手術を、19歳で性転換手術を受けた。それから約20年。世界一の“美女”の称号を得たはるなは「いまだに信じられない。これからもより一層女の子磨きをして人生を送りたいです。ヨロシクピース!世界一のはるな愛より…IUYONE!」と喜びのコメントを発表した。
受賞後には、主催者から「優勝者は2週間ほど現地に留まり、イベントなどに参加してほしい」と要請され、大慌て。スケジュールの都合で11月2日には帰国せねばならず、関係者と話し合い、納得してもらったという。現地ではすっかりスターとなり、テレビや新聞などの取材が殺到。帰国まで大忙しとなりそうだ。