イチロー２５００安打まであと「３」…首位打者マウアーに負けじ４安打

　◆マリナーズ４－２ツインズ（６日・セーフコ・フィールド）　マリナーズのイチロー外野手（３２）がツインズ戦に「１番・右翼」でスタメン出場。５打数４安打１打点と固め打ちし、打率を３割５分に引き上げた。１回、７試合連続となる遊撃内野安打を決めると、その後もヒットを打ち続け、これで６月は２２打数１２安打の打率５割４分５厘。日米通算安打は２４９７本となり、今日にも区切りの通算２５００安打達成となりそうだ。

　目前にいたライバルの存在が、火をつけたのか。対戦相手のツインズ、マウアーは、この試合４打数４安打、打率３割６分８厘。リーグ首位打者となった。「彼は打率トップでしょう。ウチの試合では困るけど、もっとガンガン打ってほしいよね」試合後、イチローは言った。そして、こう付け加えた。「その方が面白いじゃん。だって刺激になるでしょ。数字で自分より上の人がいるんだから」

　負けない自信があるからこその言葉だ。初回、内野安打を放つと３回には左前安打。４回、２死三塁では打球を地面に叩きつけ、「（安打と確信したのは）打った瞬間」という投手内野安打で打点を記録した。これだけでは終わらない。８回、外角低めの直球を左中間へはじき返す。今季４度目の４安打で打率はリーグ３位の３割５分となった。

　６０試合で８９安打。これは年間最多安打を更新した０４年に一致する。「（オリックス時代の）９４年のペースをよく思い出すけど、それに比べたら全然、遅いですよ。あの時は６０試合で１００本ですから」まだまだ打てるという感覚があるのか、日本球界初の２００本安打を達成、打率３割８分５厘で首位打者を獲得した年と比較した。

　マウアーは高校時代、三振が１個だけだった―と報道陣から聞くと「そんなのウソだ！　試合数が少ないか、けがをして休んでいたんじゃないですか？　僕の（バットに）当てる技術には勝てないでしょう」顔は笑っているが、闘志をかきたてられた様子。日米通算２５００安打の金字塔まで、あと３本。プライドをかけて、即達成を狙う。

（2006年6月8日06時00分  スポーツ報知）