夫や恋人からの暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)被害への理解を深めてもらおうと、DV被害者や支援者らが1日、東京都渋谷区内をデモ行進した。主催者によると、DV被害者によるデモは全国で初めて。顔は仮面などで隠し、女性への暴力根絶を目指すイメージカラーの紫の衣装を身に着け、青山通りから表参道の約1.5キロをゆっくりと歩いた。
被害者支援に取り組む三つのNPOで作る「あるこうよ むらさきロード実行委員会」が主催。被害者保護のため、関係者以外には告知せず、午後1時に突然“シークレット”で始まった。参加した220人は風船やプラカードを手に「DVは暴力を容認する社会の責任」「暴力は愛じゃない」などと声を上げた。ダンスや楽器の演奏もあり、沿道から手を振る人たちもいた。
参加した都内の40代の女性は「日々問題に対処するばかりだが、今日は楽しめた」と笑顔を見せていた。【野口由紀】
毎日新聞 2009年11月1日 20時38分(最終更新 11月1日 21時21分)