岡崎市交通政策会議は、公共交通の空白地帯である形埜、宮崎、豊富の3地区で11月から順次、乗り合いタクシーや乗り合いバスを平日に1日3~5便運行する。
住民の移動手段やお年寄りの診療所までの移動手段、小学校の統廃合に伴う児童の通学手段を確保する狙い。2011年3月末までの実証運行で、利用状況をふまえ、本格運行するかどうかを決める。市は、利用率30%を目標にする。費用は2000万円で、国と市が各1000万円を負担する。ジャンボタクシー(定員9人)や小型バス(定員45人)で運行する。運賃は一般300円。小学校が統廃合される宮崎、豊富地区では、小学生の料金を無料にする。
形埜地区は人口1501人で、11月2日から「乙川バス」の愛称で運行する。宮崎地区は1482人で、12月1日に運行開始。豊富地区は5343人で、2010年3月1日に運行を始める。3地区とも住民が協議会を結成し、住民アンケートなどを実施して運行ルートを決めた。
岡崎市内では3月から、下山地区で同様の乗り合いタクシーの実証運行をしている。市交通政策会議は法定協議会で、国や県、市、住民などで構成する。【中村宰和】
毎日新聞 2009年10月29日 地方版