埼玉県警に結婚詐欺容疑で逮捕された東京都豊島区の女(34)の知人男性が相次いで不審死していた事件で、この女は交際していた東京都千代田区の会社員、大出嘉之さん(当時41歳)が8月に練炭による一酸化炭素中毒死した後も、インターネットを通じて練炭と七輪を注文していたことが捜査関係者への取材で分かった。県警は使用目的などに関心を寄せている。
大出さんは8月6日朝、埼玉県富士見市の駐車場に止められていたレンタカー内で死亡しているのが見つかった。捜査関係者によると、助手席の床に練炭の燃えかすがあった。
大出さんが自身のブログに書き込んでいた内容によると、大出さんと女は前日の5日夜から2泊3日の「婚前旅行」に出かける予定だった。しかし女は「けんかをして駐車場で別れ、私は電車で帰った。大出さんはショックで自殺したのではないか」と話したという。
一方、県警が女のパソコンの履歴を解析した結果、女は大出さんの死亡後、インターネットを通じ練炭と七輪を注文していたことが新たに判明した。女は今年4月から大出さんが遺体で見つかるまでの間に、練炭と七輪のセットを計3回購入していたことも分かっており、いずれも遺体近くにあったものと同タイプだった。
毎日新聞 2009年10月31日 東京朝刊