山口、福岡両県にまたがる関門海峡で海上自衛隊の護衛艦「くらま」と韓国籍のコンテナ船「カリナスター」が衝突、炎上した事故で、カリナスターが事故直前、急に大きく左側に針路を変更し、逆方向を航行中のくらまの前方に出たことが29日、分かった。第7管区海上保安本部(北九州市)が明らかにした。
7管は「カリナスターの曲がり方は通常よりも急激で、前方の船を追い越す目的だったとは考えられない」(幹部)としており、韓国人船長らから事情を聴いている。
7管によると、カリナスターは前方の外国籍の貨物船に右後方から時速12〜14ノットで急接近。貨物船の速度はカリナスターの半分程度だった。7管の関門海峡海上交通センターは事故の約4分前、貨物船に対しカリナスターに注意するよう伝達。カリナスターには「貨物船の左側を追い抜いてください」と誘導した。(07:00)