あなたは覚えているだろうか。学生時代、修学旅行や合宿で友と共にぶつけ合った枕投げの興奮を。そんな甘酸っぱい記憶を呼び起こす格闘技が今年7月、かわいい産声を上げた。お布団の上でアイドルたちが枕を使ってバトルする、その名も「Girls Ground Wrestling（ガールズ・グランド・レスリング）」（以下、GGW）が誕生したのだ。

　ルールは相手の両肩を5秒間お布団につける、もしくは相手に「ギブアップ」といわせれば勝ち。GGWの様子はニコ動サイトにて同時生中継され、枕をぶつけたり乗せたり関節技の使用OKだったり……。とにかく、画像を見ながら細かいルールを説明していくとしよう。

参戦するアイドルたちは、それぞれの持ち歌を披露してから本戦に挑む


相手にギブアップといわせるため、関節技の使用も認められている


　なお、試合中に立ち上がることは禁止されている。体力の限界や相手に追い込まれてしまった場合、お布団リングのサイド席に座る観客たちの「膝枕」を確保することで、5秒間の休憩が認められる。

観客たちのあたたかなヒザで休憩中




　枕をぶつけ合い、ときには大胆な関節技をくり出していくアイドルたち。これは男性でなくとも、思わず歓声を上げたくなってしまう。訪れた観客のなかには、大声で激励するほか、オリジナルダンスでエールを送る人もいた。







　そもそも、なぜGGWを開催することになったのだろうか。プロデューサーである樫原伸彦さんに聞いた。

「私はこれまで数多くのアーティストやアイドルをプロデュースしてきましたが、どうも最近、アイドルイベントが冷めてきているように感じたのです。ただ歌を披露して終わるというあっけないものではなく、アイドルたちが汗をかき、バトルしているシーンを作りたいと思い、このイベントを開催しました」（樫原さん）。

――それにしても、お布団＋プロレスとは斬新なアイデアですね？

「プロレス関係の人たちと話す機会があり、発想を得ました！　学生時代に楽しんだ、枕投げの延長線上だと思ってもらえるとうれしいですね」

――はい。見ているだけで、なんだかなつかしい気持ちになれました！　ニコ動でも同時生中継されていると聞きましたが？

「第1回ではおよそ5000人の視聴に加え、18000コメントを集めました。GGWにはアイドルだけでなく、声優、整体師、ADなどさまざまな世界で活躍したいと思う女の子たちが参加しています。スターを目指す人たちのキッカケとなるようなイベントにしていきたいですね」

――ありがとうございました。

　お布団とアイドルという組み合わせになると、どうも卑猥なイメージになってしまうが……。当イベントはいたって健全！　お布団の上で、アイドルたちが爽やか（？）な汗を流しながら戦うスポーツのようなものだ。第3回目のイベントは、11月28日、秋葉原CLUB GOODMANで開催する予定。戦うアイドルたちを見てみたいと思う人は、足を運んでみてはいかがだろう。

（吉住夏樹／プレスラボ）