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竜巻、倉庫吹き飛ぶ 能代

住民「もうダメかと」

田んぼの中を進む竜巻(佐賀政徳さん提供)(30日午前9時24分、能代市浅内で)

 一瞬のうちに家屋や木々をなぎ倒した――。30日午前、能代市浅内の集落を竜巻が襲った。民家の屋根に松の木が突き刺さり、倉庫は丸ごと吹き飛んだ。「バリバリとすごい音がした」「もうダメかと思った」。恐怖の瞬間に、住民らは顔をひきつらせた。

 午前9時25分頃、激しい雷の音を聞いて外を見た平川盟(ちから)さん(34)は、目の前で竜巻のような渦が発生するのを目撃した。木の葉が舞い上がり、竜巻が上空まで伸びた。

竜巻で大きな被害を受けた能代市浅内の倉庫

 「ミシミシ、バリバリと物が壊れるものすごい音がした。家族3人で家にいたが、紙一重で助かった」

 近くの会社員平川金義さん(63)は自宅倉庫が全壊し、「近所の人から連絡をもらって家に戻ったら、倉庫が全部なくなっていた」と肩を落とした。会社員佐賀政徳さん(48)は、実家に駆け付けると、隣家の屋根に約2メートルの松の木が突き刺さっていた。店員佐々木直志さん(41)は、猛スピードで向かってくる竜巻を見て屋内に逃げ込んだが、窓の外は灰色の風が渦巻き、数メートル先すら見えず、「もうダメかと思った」。

 県によると、家屋のほか、ビニールハウスや果樹などにも被害が出ている。能代署によると、自動車整備工場で作業をしていた男性(29)が、工場内に突風が吹き込んできたため、自動車の陰に身を潜めた際、何かで右足を切り病院で手当を受けた。

2009年10月31日  読売新聞)
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