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コネタ


コネタ911
 
上下が逆さに見えるメガネで街をゆく
向こうからは私の目も逆さ

会議の時に「逆さメガネやりたいんですが」と言ったら、「メガネを逆さにかけるんですか?」と言われた。
ちがうちがう、そうじゃない。
それをかけると世界が逆転して見えるメガネなんだ。

上を見れば足があり、下を見れば空がある。

そんなめまいの起こりそうな世界に、みなさんを誘ってしまいましょう。

佐倉 美穂

逆さメガネの作り方

しかし、「これが上下が逆に見えるメガネを通して撮った写真です」と言って、普通に撮ったものを回転させて載せてもわからないのではないか?

そのような誤解を解くべく、制作行程から説明いたしましょう。


まずハンズで5cm角のアクリルブロックを購入し
斜めに切断
切断面を丁寧に磨いたら
プリズムが二つ、できあがり。

ブロックの切断はお店で頼みたかったのだが、斜めに切るのは固定ができないということで受け付けてもらえなかった。
なので自力でやったわけだが、どうでしょう、この美しさ。素人技とは思えません。

それを逆さに見えるように手製フレームで固定する。


段ボールを黒く塗っただけ
見た目じゃないんだ! 機能なんだ!

どうでしょう、この素人技。周囲はガムテープで固定、内部はアロンアルファで接着。
そこに罠があった。アロンアルファでプリズムが曇ってしまった。
おまけに切断や磨きにも若干ずれがあったようで、メガネを覗いても、ぼやけや歪みがある。

しかし、完成したのだ。その出来栄えを見てください。


「メガネ男子」の良さをおしえて! と書いてある

当サイトのトップ画面だ。普通の画面の下、黒い線(メガネのフレーム)の下は、見事に逆転している。奇しくもメガネ男子の特集だ。

この文字が読めるだろうか。慣れの問題もあるかもしれないが、鏡に映った文字よりも、上下反転の方が難しいのではなかろうか。

逆さになっている部分が狭く思われるかもしれないが、これはカメラを通したからであって、メガネを顔に密着させるとその世界は全てが逆転だ。

その時、部屋にいたペットのフェレットがいたずらをするので捕まえようとしたが、メガネを当てた視界の中で手を伸ばしても全く思う方向に動けない。

床を触る。
普通なら、当然手は下に見える。
それが上からにょろりと出てくるのだ。
思うように体が動かないというのとは違う。認識と行動がちぐはぐで、非常にもどかしい。
まるで、もがいてももがいても水面に出られない夢のような現実感の無さだ。


いざ逆さメガネを通した世界へ

そんな特殊なメガネを持って外出してみた。

電車に乗ると向かいに座っている人も逆さま。


黒いフレームの上には普通につり革が下がっている

駅の消火栓の文字だって逆さま。


偶然点検の時で、ランプが点滅してびびった

渋谷に行けばハチ公も逆さま。


写真ではわかりやすいように文字だけ逆さま

こんなメガネを当てたまま一人で歩くなんて不可能だ。
反転して見えるものに惑わされない分、目を閉じた方が楽かもしれない。

横断歩道で足下を見ると、自分が向こうから歩いてくる。
常識を覆す世界の中にいることを実感する。


一人歩きは壁づたいで
下が上に見えているわけです

取材中に携帯メールがきた。
当然メガネをしていると解読不能。
外して読み、返事をメガネをしたまま打てるか挑戦したが、全く無理だ。指が思う方に動かない。打った文字もわからない。「ち」なのか「さ」なのかはっきりしてくれ、という感じだ。上下が狂うと左右もわからなくなるのか。


無理。絶対。
それでも時間をかけて打ってみた返事。「今取材中」のつもりが「いちしゅざいちゅう」に。

どうだろうか。このメガネを通して見た世界。
写真でもくる、このくらくら感。
実際に歩いたらどう見えるのか、体験していただこうではないか。


WindowsMedia ( ブロードバンドナローバンド )・
real Player( ブロードバンドナローバンド


街行く人の足が上に見え、足下を見ると自分が向こうから歩いてくるように見える。
途中で走っていってクリスマスツリーの前で飛び跳ねているのは、今回取材に同行してくれたライター大塚さん。

どうだ、まいったか。覗いてみたくなるでしょう? このメガネ。
世界が変わってみえますよ。 比喩じゃなくて即物的に!

でも丸井はすんなり読めた。


 

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