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連続不審死:運転の女、指紋出ず 車内にマッチ箱もなし 

大出嘉之さんの遺体が見つかった場所など
大出嘉之さんの遺体が見つかった場所など

 埼玉県警に結婚詐欺容疑で逮捕された東京都豊島区の女(34)の知人男性が相次いで不審死している事件で、一酸化炭素中毒死していた東京都千代田区の大出嘉之さん(当時41歳)の遺体が見つかったレンタカーから同乗していた女の指紋が検出されていないことが、捜査関係者への取材で分かった。運転は女がしていたとみられ、県警は指紋が検出されないのは不自然として女から当時の状況についても事情を聴く方針だ。

 大出さんが自身のブログに書き込んでいた内容によると、大出さんと女は8月5日夜から2泊3日の「婚前旅行」に出かける予定だった。県警は大出さんが女と旅行に行くためにレンタカーを借りたとみている。

 捜査関係者によると、大出さんはレンタカーで当時東京都板橋区にあった女の自宅マンションに向かった。5日夜について女は「私のマンションで、ビーフシチューを2人で食べた」と説明。大出さんはこのころ睡眠薬とアルコールを飲んだ可能性があり、食事後に女がレンタカーを運転してマンションを出発したとみられる。

 大出さんが埼玉県富士見市の駐車場に止められていたレンタカー内で死亡しているのが見つかったのは翌6日午前7時半ごろ。走行記録などから、板橋区の女の自宅から富士見市へはほぼ寄り道せずに向かったとみられるという。

 レンタカーから女の指紋は検出されず、手袋をして運転していた可能性もあるが、県警内には「一般のドライバーが真夏の8月に手袋をして運転するのは不自然」との見方もある。女は「大出さんとけんかをして駐車場で別れた」と説明。県警は女が5日午後10時ごろ、現場の北東約300メートルの入浴施設前からタクシーで帰宅したことを確認している。

 さらに捜査関係者によると、練炭が燃やされていたレンタカー内からマッチ棒の燃えかすが見つかったが、着火に必要なマッチ箱やライターは見つかっていない。大出さんが自ら練炭に火をつけて自殺したとすれば着火道具が見つかるはずで、県警が事件性を疑う根拠の一つとなっている。逮捕時の女の口座には預金がほとんど残されていないことも分かった。

毎日新聞 2009年10月31日 15時00分(最終更新 10月31日 15時26分)

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