
---本作で主演を決めるオーディションには、2200人以上の応募が殺到したと聞きましたが。
すごい人数ですよね。私のは『どんな役でもいいから使って下さい!』と、一方的に頭を下げる感じでした。
---主演女優に決定した感想は?
それが…受かって初めて主演ということを知ったんです。自分はとにかくどんな役でも決まってくれれば、と思ってたからビックリで! 『大変やん!?』って(笑)。
---井筒監督作品に出るのが夢だったとか。
そういう役者さん、多いんですよ。私もその1人で。あそこまでこだわりを持った映画って、なかなかありませんから。頑張ればいつか夢は叶うんだな、と実感しましたね。
---前作はご覧になられました?
もちろん! 映画館で観ましたよ。観た直後から、友達に映画の良さを伝えまくってました。“宣伝マン”のように(笑)。
---本作の時代背景は1974年。中村さんが生まれる前ですよね。
スタッフさんに資料を頂けたので助かりました。私が演じるキョンジャは、芸能界で活躍するアイドルなんです。だからメイクの際は、当時のアイドルの写真を鏡に貼って髪型を再現したり。あと、東京の枝川には朝鮮の方がたくさん住んでいて。一緒にご飯を食べつつ、昔の話を聞かせてもらいました。

---テレビでは辛口コメントが印象的な井筒監督ですが、実際の人柄はいかがでしたか?
とても情の深い人ですね。厳しい言葉の裏に優しさが隠れてるというか。
---監督の優しさを感じた、具体的なエピソードがあれば。
私はまだ新人なので、あまり意見を言えなくて。衣装合わせの時にタジタジしてたら『主演女優なら自分の意見言え!』って怒鳴られました。今考えると、私が周りのスタッフに意見を言いやすい環境を作ってくれたのかな、と。上手く演技ができないと『勝ち取らなあかんぞ』と励ましてくれたり。怒りながらも、常に背中を押してくれるんですよね。
---現場の雰囲気はどうでした?
常に緊張感のある現場でしたね。この映画にどう挑むかという、強い情熱を全員が持っていましたから。キムラ緑子さん、井坂俊哉さん、今井悠貴くんとは、時間が経つうちに本物の家族みたいな愛情が湧いてきて。緑子さんには『あんたの顔を見ると、泣けてくるわ』なんて言われました。

---次々に映画出演が決まっている中村さんですが、睡眠時間は確保できているのでしょうか。
撮影に入ると1日2〜3時間しか眠れませんけど、基本的には早寝早起きです。23時頃には寝て、朝5時には起きてます。
---まるで小学生のような生活ですよね(笑)。プライベートでは、お酒が好きだと聞きました。
家で飲むのが好きです。落ちつくんですよね。おつまみは自分で作りますよ。野菜や豆腐を使った、ヘルシーなレシピを心がけてます。油断すると太ってしまう体質なので、仕事に支障が出るといけないし…。
---女優としての体調管理もバッチリですね! では最後に映画のPRをお願いします。
前作は胸キュン系の青春モノでしたが、今回は家族の絆をリアルに描いた作品です。人生を歩む上での厳しさを教えてくれつつ、勇気も与えてくれますよ。芸能界の裏側が少し分かったり、乱闘シーンもあったりで、作品すべてが見どころです。前作を知らなくても楽しめますよ!
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INFORMATION
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「パッチギ! LOVE&PEACE」
世界を変えられるのは、やっぱり愛だと信じたい。
STORY
1974年。アンソン(井坂俊哉)は、病にかかった息子チャンスの治療のために家族で京都から東京に移り住む。アンソンの妹キョンジャ(中村ゆり)は偶然、芸能プロのスカウトを受け、狭い世界を飛び出すのと治療費を稼ぐため芸能界に。先輩俳優の野村(西島秀俊)に出会い、惹かれていく…。
CAST
井坂俊哉・西島秀俊・中村ゆり・藤井隆ほか
STAFF
監督・共同脚本/井筒和幸
脚本/羽原大介
音楽/加藤和彦
エグゼクティブ・プロデューサー/李鳳宇
企画・制作・配給/シネカノン
公式HP
5月19日(土)からシネカノン有楽町、渋谷アミューズCQN、新宿バルト9、シネ・リーブル池袋ほか全国一斉ロードショー公開
PROFILE
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なかむら・ゆり
82年3月15日生まれ 大阪府出身
身長164センチ AB型
映画、ドラマで女優として活躍。主な出演作に、映画「VETTER FRIEND」「偶然にも最悪な少年」「穴−怪奇 穴人間−」「JUDE/ユダ」「さくらん」、ドラマ「トキオ」「ダムド・ファイル」など。主演映画「天国からのラブレター」(山口円監督)が今秋公開予定。
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