2009年10月31日 10時5分更新
生まれつき眉間の部分の頭がい骨が欠け、脳の組織の一部が飛び出す難病に苦しんでいるミャンマー人の男の子の手術が無事終わり、30日、集中治療室を出て一般の病室に移りました。
ミャンマー人のトゥー・チャー・アウンちゃん(1歳)は頭がい骨の欠けた穴から脳組織の一部が飛び出す「脳瘤」という難病に苦しんでいて、ミャンマーでは十分な治療を受けられないことから来日し、岡山市北区の国立医療機構岡山医療センターで28日手術を受けました。
14時間におよんだ手術では、飛び出た脳の組織を切り取った上で、骨の欠けたところを頭蓋骨の別の部分から取った直径3センチほどの骨でふさいだということです。
アウンちゃんはまだ顔がはれているものの経過は順調で、30日、集中治療室を出て一般の病室に移りました。
病室では母親のティン・マー・ミンさんが常に付き添い、アウンちゃんが声を上げてお母さんを呼ぶとすぐにやさしくなでてあげていました。
ティンさんは「手術が成功して元気になってとてもうれしい。子どもをどこへでも連れて行けるようになるので、医師にとても感謝している」と話していました。
手術を担当した岡山医療センターの青山興司院長は「長時間の手術で子どもに負担をかけたが、できるだけのことはやったので国際貢献にも関われたと思う」と話していました。