好楽王楽親子、円楽さんは「江戸っ子だ」

　人気落語家の三遊亭円楽（さんゆうてい・えんらく、本名・吉河寛海＝よしかわ・ひろうみ）さんが２９日午前８時１５分、肺がんのため東京・中野区の長男の自宅で死去した。７６歳だった。

　円楽さんの弟子の三遊亭好楽（６３）、王楽（３１）親子は師匠の亡くなる直前の２８日にお見舞いに行っていた。

　好楽は「王楽が２７日に行ったときは、左手でぐっと手を握り返してくれたんです。それを聞いて２８日に親子で行ったら、もうほとんどしゃべれない状態で…」。２９日に訪問したときは間に合わなかったという。王楽は円楽さんの２７番目で最後の弟子、１０月に真打ちに昇進したばかり。円楽さんは口癖のように「王楽が一人前になるまでは元気でいたい」と話していたが、見届けるかのように天国へと旅立った。

　好楽は「江戸っ子のような亡くなり方ですよ。師匠はいつもそう。若竹もぱっとやめちゃうし、落語もすぱっとやめちゃった。昨日は涙が止まらなくて…」と悲しみにくれていた。