「洋子、洋子」長門涙で最後の別れ

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　くも膜下出血のため２１日に死去した元女優南田洋子さん（享年７６）の葬儀・告別式が３０日、東京・芝公園の増上寺で営まれ、喪主で夫の長門裕之（７５）が３００人以上の弔問客と約２５０人のファンを前に声をつまらせながらあいさつをした。「５０年間連れ添ってきた洋子がいなくなり、どうやって足を踏み出していいか永久に分からない…」。

　必死に涙をこらえていたが、式が始まる前には涙を流していた。関係者によると、長門は午前９時に式場に到着するや、南田さんの元に向かい、肩を震わせながら泣きじゃくり「洋子、洋子～」と話し掛けたという。

　親交が深かった萩本欽一は弔辞で「南田さんが亡くなったとき、長門さんは大声で『ばかやろう』と言った。でも私には『大好きだよ洋子、愛してるよ洋子、何で１人にするんだ洋子』に聞こえました」などと話した。

　壮絶な闘病生活の末に亡くなった南田さんだが、棺（ひつぎ）の中の表情は参列者が「さすが女優。すごくきれいでした」と感心するほどだったという。長門は永遠の愛を込めて亡きがらの傍らに南田さんが大好きだったフリージアの花束と２人の写真を添え、送り出した。

　［2009年10月31日8時13分　紙面から］