Nearly 6 million Americans could have caught swine flu this spring, CDC says
Los Angeles Times 10/29
この記事は、米国でCenters for Disease Control and
Prevention:CDC(米国・疾病管理予防センター)の研究者達が、
春先の「新型インフルエンザ」感染者の実際の人数を推計した事を
伝えています。
「?」というのが、毎週「先週の推定感染者数」や「施設閉鎖数」
を報道で当たり前に聞いている、普通の日本人の感想だと思います。
でも、実はそんな国は日本以外には存在しないのです。
私達の国は「世界最先端のインフルエンザ監視網」を持つ、非常に
特異的な国で、ウイルス研究も診断・治療手法も、実は世界で最も
先端的な位置にいるのです … 日本人には「パンデミック」の
状況でそれがどれだけ死者を減らしているのか理解されていませんが。
ですから「WHOなどの方針に助言をしている日本の専門家達」の判断を
軽視する、という状況は世界的には考えられない話なのですが、
どういうわけか「外科勤務医という経歴を誇る日本の民主党の政務官さま」は、
それを覆すという素晴らしい
政治決定を行いました。
日本は「国内で生産した自国のワクチンを接種している少数国」ですが、
ワクチンの生産は「温めるとひよこになる鶏の卵(有精卵)」が必要で、
急に増産をする事ができない性質を持っています。その為、限られた
ワクチンを「感染弱者」集団に接種して重症化を防ぐ事が選択されました。
実際には「インフルエンザ経験値が低い子ども」の感染が爆発的に増加し、
実際に重症化した事例が多数出ています。ワクチン接種回数を2回数から
1回に変更するという「専門家達の方針」は、国内ワクチンを接種順位が
後の時期に設定された「小児」に前倒し接種する事を可能にするものだったのです。
WHOは、成人のワクチン接種は1回で方向性を出すそうです
これは「救命ボートの理論」ではなく「科学・医学データ」からの方向
なのですが、日本の専門家達(世界で最も信頼されるデータを持つ研究者達)が、
そういう方針を打ち出しているのですから、当然です。
ちなみに慢性疾患患者であっても、ほとんどの人達はこれまでの
「季節性インフルエンザ」ワクチンの接種は1回でした。母親は
毎年ワクチン接種を受けていましたが、2回連れていった事はなかった
そうです。そして今回は、「ウイルス感染経験が少ない」子どもも、
危険性が高い事が判明しているのです。
航空会社の再建方針についての決定が1ヶ月遅れても、金銭的な損失が
拡大するだけですが、「ワクチン接種スケジュールの確定」が遅れると、
死者が増えます。そういう「まぬけな俺様指示」は不要です。
米国ではこの春の「新型インフルエンザ(pandemic H1N1
influenza)」ウイルスの流行によって180万人〜570万人が感染し、
2万1000人が入院しました。そのうちの800人ほどが死亡しています
この数値は、Centers for Disease Control and Prevention:
CDC(米国・疾病管理予防センター)の研究者達によって出された
新しい推計値です。
春に勃発した「新型インフルエンザ」ウイルスの感染拡大の時期には
膨大な感染者が生じ、多くのケースが保健当局に報告されていません。
また、CDCでも新たな感染者の発生により発症した人達が実際に
「新型インフルエンザ」ウイルスに感染しているのかどうかを
研究室でのテストによって確定するように、という要求を中止
しています。
そういったわけで「実際にはどれだけの人数が新型インフルエンザ・
ウイルスに感染していたのか」、ということを推計する事は必須
なのです。
今回の新たな推計値は、CDCとHarvard School of Public
Health(ハーヴァード公衆衛生校)の感染症研究者達によって
「Emerging Infectious Diseases」というオンライン誌で
発表されました。
研究は春の感染勃発の時期である4月から、感染者の増加が峠を
越して状況が落ち着いた7月末という期間全体をカバーしています。
その時期に、研究室での確定検査によって「新型インフルエンザ」
ウイルス感染が生じていた事が確認された症例は、期間の全体で
「4万3677件」でした。同じ時期に「5009人」が入院し、「302人」の
死者が報告されています。
ですが研究者達は、その数字は氷山の一角にすぎない、と考えています。
感染が生じた多くの事例では、患者達が治療を希望するほどの
深刻な症状は見られなかったからです。
感染者達が受診した医療機関の多くでは、医師達は患者達が「新型
インフルエンザ」ウイルスに感染している事を確定させるテストを
行っていません。また、多くのポジティブな試験結果(感染陽性)は、
保健衛生当局には届けられませんでした。
研究者達はそういった状況下で報告されたケースから、「新型
インフルエンザ」の感染の実態を推定する為に、広く知られている
disease spread(感染拡大)モデルを使わなければなりません
でした。
類似したテクニックは、毎年のように感染を広げている「seasonal
flu(季節性インフルエンザ)」の罹患率を推定する為に用いられて
います。
研究チームは、「新型インフルエンザ」ウイルスの感染が確定した
1人に対して、実際の感染者は「79人」ほどだった、と推計しています。
その数字を国民全体に当てはめた場合、感染者達の総数が「300万人」
ほどに達していたという事が浮かび上がります。
同じ手法によって、入院患者の発生割合は報告されている入院患者
1人に対して、実際には「2.7人」だったと推計されました。米国
全土では「1万4000人」が中央推定値になるそうです。
研究者達は、感染後の死者については直接の推計は行っていませんが、
他のデータによって入院した人達のうちの「6%」ほどが死亡した事が
明らかになっています。
それによって、死者が「800人」だった事が導き出されます。
この秋から再燃している感染者の数字を加えるなら、現時点までに
「新型インフルエンザ」ウイルスに感染した人の数は「数百万人」
に達している、とCDCは語っています。
今利用できる「新型インフルエンザ」ワクチンの数量は「2480万回分」
です。昨日から「160万回分」増加した、とCDCのNational Center
for Immunization and Respiratory Diseases(米国・
予防接種・ 呼吸器疾患センター)の所長のAnne・Schuchat博士は
今朝の記者会見で語っています。
「それは私達が願っていた数ほど多くはありません。それでも、
今後に期待がつなげる数字だと思っています」、と彼女は語りました。
「多くの医師達の所に、予防の為のワクチンが届き始めている
のですから」
記事との関連性が低いけれど重要な「米国の現状」
CDCによると「新型インフルエンザ」ウイルス感染を端緒とした
子ども達の死者は「季節性インフルエンザ」ウイルス感染よりも
多いそうです。
それは「ウイルス感染経験値が低い子ども達では、感染者が非常に
多数になる」部分と、「子ども達の免疫系の発達程度がまだ低い」
部分の両方が影響している結果だそうです。
また、例年の「季節性インフルエンザ」では流行が始まる前の段階で
ワクチン接種が行われ、免疫が形成された後で感染拡大が生じている
のですが、「新型インフルエンザ」では既に状況が見えている通り、
感染が猛烈に広がりつつある段階で、医療関係者と感染弱者への
ワクチン接種が始まったばかり、という状況です。
ワクチンが足りないのですが、米国は「子どもは一番初めにワクチンを
接種される優先接種対象」にしています。なにしろ救命ボートの議論を
延々と行って「倫理判定」を行っています。接種計画はそれぞれの地域での
判断にまかされますが、報道写真で理解できる様に「注射されて泣く子ども」
が大量に生産されている所です。
日本では「外科勤務医の経歴を誇る当選1回の国会議員」の足立政務官さまが、
子どもへの「国産ワクチン」接種を前倒しするスケジュールを可能にする
「世界的に信用されている専門家集団」の判断に、ただ一人だけ異議を唱え、
自分の意見を正当化する為に、わざわざ「5人のうちの3人を入れ替え」、
入れ替えた医師たちに自分の意見を言わせる、という手法を使いました。
決定は2回接種ですが、もちろん世界的な臨床試験の結果とも、
これまでの数十億人という人達に対する「季節性インフルエンザ」ワクチン
接種の実績とも整合性はありません。当然ですが「WHOの推奨は、成人は1回」です。
ワクチンの量が限られる事もありますが、「ワクチンによる抗体の獲得」という
「科学的・医学的に正しい事実」が、判断の為の基礎になります。足立さまは、
「科学的・医学的に正しいものがすべて行政判断にならない事もある」と主張した
のですが、「
命がかかる問題でそういう判断は行われない」そうです。
つまり単に「間違った判断」なのですが、まぬけな判断をする人間が
そういう好き勝手をすると、感染に弱い子どもの死者が増えてしまいます。
東京のように「小児への接種を先にする」という判断をしてくれる所が
増える事を願います。
馬鹿者の勝手で死ぬのが「なんの罪もない子ども」というのは酷すぎる。
「{{新型インフルエンザ・ワクチン}}」、
「{{新型インフルエンザ}}」
「新型インフルエンザ」は、非常に事態の展開が早いです。
まず記事の日付を確かめ、必ず表紙で最新情報を見てくださいね。