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海自護衛艦と貨物船衝突、炎上し3人けが 関門海峡

2009年10月28日3時2分

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写真:艦首から煙をあげる護衛艦「くらま」=27日午後10時8分、関門海峡、朝日新聞社ヘリから、恒成利幸撮影艦首から煙をあげる護衛艦「くらま」=27日午後10時8分、関門海峡、朝日新聞社ヘリから、恒成利幸撮影

写真:関門海峡を流されながら炎上する護衛艦「くらま」=27日午後8時9分、関門海峡、読者提供関門海峡を流されながら炎上する護衛艦「くらま」=27日午後8時9分、関門海峡、読者提供

写真:護衛艦「くらま」の消火活動が続く=27日午後9時21分、関門海峡、藤脇正真撮影護衛艦「くらま」の消火活動が続く=27日午後9時21分、関門海峡、藤脇正真撮影

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 27日午後7時56分ごろ、本州と九州の境にある関門海峡で、海上自衛隊の護衛艦「くらま」(艦長・柏原正俊1等海佐、5200トン)と韓国のコンテナ船「カリナスター」(7401トン)が衝突。双方が炎上した。防衛省海上幕僚監部によると、「くらま」の3人が負傷した。第7管区海上保安本部が業務上過失往来危険の疑いなどで調べている。

 海保によると、現場は本州と九州を結ぶ関門橋のほぼ下。「カリナスター」は衝突約40分後の午後8時35分ごろに鎮火した。船首の右部分が大破したが、浸水や油漏れはなく負傷者もいない。同船の船主である韓国の海運会社「南星海運」の釜山事務所によると、コンテナの一部から出た火を乗組員らが消し止めた。

 一方、「くらま」は艦首部分が激しく損傷し炎上。防衛省によると、28日午前0時ごろまでにほぼ鎮火したが、消火作業の際に乗員1人が右足に切り傷を負い、ほかに2人が煙を吸って気分が悪いと訴えている。艦首部分に船体を塗り直すためのペンキの缶の倉庫があるという。

 防衛省によると、双方ともに自力航行可能という。

 「カリナスター」の韓国人の船長(44)は朝日新聞の取材に「前を走る船を追い越そうとしたときにぶつかった。前から(護衛艦が)来ているのはわかり、早めにかじを切ったがぶつかった」と話した。

 防衛省によると、両船はほぼ正面衝突だったとみられる。海保によると、海上衝突予防法で海峡の航行は「右側通行」と定められており、前方に相手船を発見した場合も互いに「右へ回避」が原則。だが、「カリナスター」は船首右側が損傷しており、海保は今後その経緯を調べるとみられる。関門海峡は大規模海難事故の起こりやすい「ふくそう海域」に指定されており、港則法の細則で追い越しなどは禁止されている。

 下関地方気象台によると、事故当時、現場海域の天候は快晴だった。

 「カリナスター」はコンテナを韓国・釜山から大阪に運ぶ途中で、韓国人12人ら16人が乗り組んでいたという。

 「くらま」は長崎県の佐世保基地の第2護衛隊群に所属するヘリ搭載型護衛艦で、進水は79年。25日に神奈川県の相模湾であった観艦式に参加した後、佐世保に戻る途中で、297人が乗っていた。

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