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今日のマスコミ 5月30日

松尾信之2007/05/30
▼首相あて遺書に「政治とカネ」の釈明なし▼「緑資源機構」の受注配分表の報告受けた参考人も自殺▼「動転国会」きょう党首討論▼「国対から圧力」と鈴木宗男氏HPで暴露▼「緑資源機構」事実上解体へ▼「年金記録漏れ」問題で大分県・社会保険事務所職員殴られる(毎日)▼民主党・鈴木寛参院議員、ネット仮想空間SLに事務所開設(朝日)▼今日の「マスコミ事件簿」―『朝日』8億3300万円の申告漏れ▼中国情報―「食と医の安全守る砦」の前局長に死刑判決▼5月のイラク、米兵死者112人に▼25年から全都道府県で人口減少▼大阪府枚方市談合事件で府警捜査2課の警部補逮捕▼シンドラー・エレベータ、業務上過失致死容疑で捜査(毎日)▼多重債務者を食い物にした12人を逮捕▼「全国プロポーズの言葉コンテスト」最優秀賞(産経)▼プロ野球「西武処分」は中途半端な幕引き(産経)
日本 マスコミ 今日のマスコミ
●安倍首相は、自殺した松岡前農相の自分あての遺書についてコメント。
 「短い文章で『ありがとうございました』ということと、『日本の農政はこの道を行けば発展していく』ということだった」と説明した。「政治とカネ」問題に関する釈明は「なかった」と述べた(各紙、『産経』)

●また安倍首相は、30日に熊本県阿蘇市で行なわれる松岡農相の密葬に参列する意向だったが、小沢一郎民主党代表との党首討論が行われることになったため参列を取りやめた。代わって夫人の昭恵さんが参列する(各紙)

●後任人事について「今週中には決めたい」との考えを示した(各紙)
 【農水省OBの赤城徳彦、宮路和明両衆院議員らの名が浮上している】(毎日)


●現職大臣の首吊り自殺の翌日は「緑資源機構」の前身「森林開発公団」の山崎進一・元理事(76)が自宅マンションから飛び降り自殺。
 東京地検特捜部は官製談合事件で山崎氏の自宅を家宅捜索、連日、参考人として任意聴取していた(各紙)

 【逮捕された機構元森林担当理事、高木宗男容疑者(59)の手腕を見込んで理事に引き上げたのは、上司だった山崎氏で、高木容疑者から談合の業者への「受注配分表」の報告も受けていたという】(日経29日夕刊)


●『朝日』の1面見出しは【動転国会】

 農水相自殺で【国会の風景が一変した。与党、そして安倍首相が年金記録問題でつまずき、松岡利勝・前農林水産相の自殺で窮地に追い込まれた。あわてて救済策を「年金時効特例法案」と名付けて国会に出し、「政治とカネ」では民主党の小沢代表の不動産取得を狙い撃ちするなど、29日になってなりふり構わぬダメージ回復に乗り出した。好機をつかんだ民主党も、ここでの勝負が参院選に直結するとみて逆襲を許さないよう守りを固める。めまぐるしく攻守が入れ替わる終盤国会。30日には党首討論も待ち受け、会期末に向けて最初のヤマ場を迎える】(朝日)

●「新党大地」鈴木宗男代表はホームページで、松岡農水相が事務所費の問題などについて【「今は黙っていた方がいいと国対(自民党国会対策委員会)からの、上からの指示なのです。それに従うしかないんです」と鈴木氏に語っていたことを明らかにした(略)
 これに関して、自民党の中川秀直幹事長は29日の記者会見で「国対に確認したが、そういう事実は一切ない」と否定。また、塩崎恭久官房長官も同日の会見で、松岡氏の事務所費問題で、首相官邸側が答弁内容を指示したかどうかについては「ありません」と否定した】(毎日)

●政府は「緑資源機構」を事実上解体する方針を固めた(各紙)

 【緑資源機構の主要事業は(1)林道整備(2)農用地整備(3)造林――の三つ。今後は林道整備と農用地整備事業について新規事業を凍結し、着工済みの工事も縮小。全事業が終了した時点で業務を廃止する考え(略)残る造林事業を別組織に移管する案も浮上している】(日経)

●「年金記録漏れ」問題について自公与党は、過去の不足分を全額補償することを柱とした救済法案を国会に提出したが、大分県の社会保険庁日田社会保険事務所では職員を殴った会社役員(58)が逮捕される事件がおきた。

 【大分社会保険事務局によると、会社役員は妻の国民年金の保険料を納付していた。昨年、保険事務所の入力ミスで半年分の保険料が妻の口座に還付された。事務所は暮れになってミスに気付き、「未納」通知とともに納付書を送付。還付を知らなかった会社役員が保険料を納めた。ところが会社役員はその後、以前に納めた領収書を発見。保険事務所を訪ね「二重納付ではないか」と説明を求めていて、職員の対応に腹を立てたらしい】(毎日)

●民主党の鈴木寛参院議員がインターネット上の仮想空間「セカンドライフ」(SL)に、事務所を開設した。

 【パソコン画面上の立体映像の中にプレハブのような建物をつくり、ポスターを張り、のぼりも立てた(略)ただ、問題は日本で「ネット選挙」が解禁されていないことだ。仮想空間内でも投票依頼をすれば公選法に触れるおそれがあり、新たな論争の種にもなりそうだ】(朝日)
 http://www.asahi.com/politics/update/0530/TKY200705290476.html


●今日の「マスコミ事件簿」

(1)朝日新聞が8億3300万円の申告漏れを東京国税局から指摘され、3億5600万円の追徴課税の通知を受けた(朝日)

(2)NHKが3年ぶりに増収・増益となった。受信料収入が6138億円と上向いたのが要因だが【不祥事前のピークだった03年度の6478億円とはまだ開きがある】(朝日9)

(3)写真週刊誌『FLASH』(05年8月発行)が女優・杉田かおるさんの元夫に敗訴。
【綿引穣裁判長は、杉田さんと結婚後に男性が別の女性と交際したり投資家から出資金をだまし取ったりした、などとする記載は真実とは認められないと判断した】(朝日)

(4)藤子・F・不二雄の人気漫画『ドラえもん』の「最終話」と称する冊子が出回った件で、無断で出版した男性(37)が出版元の小学館と藤子プロに謝罪、売上金の一部を支払った(各紙)
 【「最終話」は、98年ごろから、インターネット上で文章で広まっていた。05年秋に、男性が「田嶋・T・安恵」の名で漫画化、20ページの冊子にした。約500円で東京・秋葉原の書店やインターネットを通して販売していたという。いかにも最終話らしい展開と本物そっくりの絵が一部で評判を呼び、男性が販売をやめた今も、ネットオークションで5000円近い価格で売買されたりしている(略)男性はかつて一般出版社から単行本を出すなど、漫画家として活動していたこともある】(朝日)


●中国情報

(1)北京市第1中級人民法院(地裁に相当)は、ニセ薬承認の見返りに巨額の賄賂を受け取ったなどとして収賄、職務怠慢罪に問われた国家食品薬品監督管理局の鄭・前局長(62)に対し、死刑判決を言い渡した(各紙)

 【中国製医薬品、食品の安全性に対する信頼が内外で大きく揺らいでおり、判決には信頼回復を図る当局の狙いもありそうだ。同局は(略)「食、医の安全」を守る砦(とりで)】(読売) http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070529i214.htm

(2)中国外務省の姜瑜副報道局長は、台湾の李登輝前総統が30日に訪日することについて「日本が台湾問題をめぐって交わした約束を実際の行動で示すよう強く要求する」と語った(各紙)

(3)北京市朝陽区でマンション建設に反対する住民をスコップや鉄パイプを持った約100人の集団が襲撃、住民8人が重軽傷を負う事件が発生した(産経)


●イラクの首都バグダッド中心部の広場付近で停車中のバスが爆発し、少なくとも23人が死亡、68人が負傷した。バクダット南部でも自動車爆弾が爆発し、警察によると15人が死亡、36人が負傷した(各紙)

 【イラク駐留米軍によると、中部ディヤラ県で28日、ヘリコプターの墜落や爆弾攻撃で米兵8人が死亡した。ロイター通信の集計では、5月の米兵死者数は4月の104人を上回り、112人と今年に入り最悪となった】(毎日=共同)

●「国立社会保障・人口問題研究所」が発表した都道府県別の将来推計人口によると、2025年からすべての都道府県で人口が減少する見通しとなった。高齢化も全国で進み、35年には44都道府県で65歳以上の人口が3割を超えると予測している。

 一方、2006年の「合計特殊出生率」(1人の女性が生涯に産むと推定される子供の数)が6年ぶりに上昇、1.3台に回復した(各紙)

●大阪府枚方市発注の「第2清掃工場」の建設工事を巡る談合事件で、大阪地検特捜部は府警捜査2課警部補(汚職事件など知能犯捜査を手がける中堅捜査員)の平原幸史郎(47)、大手ゼネコン大林組顧問・森井繁夫(63)ら6人を競売入札妨害(談合)容疑で逮捕した(各紙)

 【平原容疑者はゼネコンの担当者を市側に紹介したとされ、特捜部は平原容疑者の関与についてさらに追及するとともに、近く府警本部を捜索する】(読売)

●29日午後1時45分ごろ「新潟勤労者総合福祉センター」で、シンドラーエレベータ社製のエレベーターのドアが閉じたまま停止し利用者の男女6人が閉じ込められた(各紙)

 また、【東京都港区芝のマンションで昨年6月、都立高2年、市川大輔(ひろすけ)さん(当時16歳)がエレベーターに挟まれて死亡した事故で、原因と疑われる事故機のブレーキ異常は、最後に行われた点検の前に起きていたことが警視庁捜査1課と三田署が行った実験で分かった。「異常は事故の数分前に発生した」と点検ミスを否定してきた保守点検会社の見解が、科学的に覆された。同課は、点検が不十分で異常を見逃した疑いがあるとみて、業務上過失致死容疑で調べている】(毎日)


●千葉県警捜査2課は、多重債務者らにDMで融資を持ち掛け、保険料名目で金をだまし取ったとして男女計12人を詐欺容疑で逮捕した。
 被害者は全国で数百人に上り、被害総額は2億円を超えるとみている(各紙)

●「全国プロポーズの言葉コンテスト」の結果が発表された。

 【最優秀賞に選ばれたのは、横浜市の主婦、倉島和美さん(34)の「今ならもれなく一生幸せ保証付きでお買い得です!」。夫の会社員、顕尚さん(42)から贈られた言葉で「『もれなく』に弱い私は『買います』と言ってしまいました」と和美さん】(産経)

●プロ野球の根来コミッショナー代行は西武球団に対し、今秋の高校生ドラフト(新人選手選択)会議での上位2人の指名権剥奪と制裁金3000万円の処分を科した。ただし、大学・社会人ドラフトには1巡目から参加できる(各紙)

 『産経』は西武に対して【自らを律する意味で(大学・社会人ドラフト=引用者注)参加辞退を申し出るべきではないか。中途半端な幕引きは、極めて印象が悪い】と批判。

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