桜さんのジャム
土曜日に、ワッフルを食べて、自分が「プレッサワッフル」というワッフル用の鍋というかフライパンみたいなものを持っていることを思い出した。

そうだ、ワッフルを焼いて、桜さんのジャムをつけて食べようと、日曜日にチャレンジした。

で、ワッフルは上手に焼けなかったし、桜さんのジャムの美味しさの話の方が余程重要だから、私が初めてワッフルを焼いた話は後回しにして、桜さんのジャムをご紹介。

上段右が「ラフランス」、下段左が「柚子」右が「紅玉」

上段左は、サワークリームで、桜さんのジャムのみをワッフルにつけたり、サワークリームも足して、楽しもうと思った。
一番ワッフルにあったのは、柚子ジャム、これは、柚子の個性が強いのと酸味が強いからだと思う。

が、ラフランスと紅玉は、本当に繊細なジャムで、私の下手なワッフルにつけて食べるのは勿体ないくらいの上品な出来栄えだった。

今まで、焼き菓子の丁寧な美味しさ、同じく梅干しのこれまた丁寧さも感動的だったが、最後、このジャムの繊細さで、ノックアウトされた感じ。

やはり、本当に「丁寧な作り方をじっくり落ち着いてこなされているからこその味わい」と思った。

このジャムを味わう前に、桜さんのCOOKPADのページを教えていただき、まず、桜さんのレシピ集を見たのだが、そこで、「フライパンで気長に作る絶品ローストポーク 」という「 三ツ星フレンチレストランの低温長時間ローストを参考に、家庭でコンロ&フライパン&余熱調理で絶品ローストポークが完成♪ 」というレシピを発見。
何と25回もひっくり返して、絶品のローストポークを作ってらっしゃるのを知った。

あ~、桜さんの料理は、本当に丁寧コツコツ作られるのだな、また、それを実際に飽きずに、あせらずに、行えるというところがすごいと思っていたところに、ジャムの繊細な出来で、「もしかしたら、孤野芙実子さんのように、料理しながら、果物と、『気持ちいい?』と会話しながら、本当に果物が気持ち良く自分の美味しさを自分から出すような環境を整えて煮て行くことができるのかも知れないと思った。

ワッフルを食べていたときに、特にそれを感じたのが、紅玉。
紅玉は自分でも煮るし、他人の煮たもの、市販のお菓子でも食べることが多いからこそ、その味の違いがすぐわかったのだけれど、桜さんの紅玉のジャムは、そういうものと全く別物。
丁寧に、一度も沸騰させることなく、え~い面倒くさいと思うことなく、淡々と程良い火加減で煮詰めた味と食感って、こういうものだったの?というのが味わった感想。

ところどころに、完全にペースト状になっていない小さな塊のリンゴがあるのだけれど、それを食べると、淡雪のように溶けていく感じ、リンゴの繊維一本一本全てがきれいにゆったりと膨らんでいるような食感、そして、丁寧にほぐされ、膨らんだ繊維の芯の芯まで、丁寧に上品な甘さが到達している感じ。
これが口の中で溶けていくと、上品な甘さと爽やかなリンゴの風味・香りが広がる感じ。

改めて、今、紅玉とラフランスも味わってみたけれど、ラフランスも同じように、本当に繊細で上品な味。

一度も沸騰させないで、時間をかけて、果物とお話しながら、作られたのだと思う、絶対、私には真似できない美味しさ。

料理に人柄とか暮らしぶりが出るのだと思う。
見かけ、きれいな料理を作る人は多いけれど、桜さんのような心を動かす料理を作れる人はそうそういないと思う。

桜さんがお料理だけではなく、日常生活全般、落ち着いて丁寧に暮らしてらっしゃるから、作れるジャムだと思う。
それは、もしかしたら、子どもの時からの積み重ねがないと不可能な料理かも知れない。
(わ、私には無理)
それこそ、「落ち着いて丁寧に、心を込めて」という姿勢があって、しかも、「焦らない、他のことに気を取られない」で、長時間、料理に集中ことができる人でないと、出せない味なのだろう。

食べたことはないけれど、辰巳芳子さん・孤野芙実子さんやその師匠のアラン・デュカス、繊細な料理と言われるカンテサンスのシェフのお料理って、きっと桜さんの作られるものと同じ系統の味がするのだろうと想像している。

そうなのだ、丁寧で心がこもっていて、素材ともお話できる、すなわち、素材の様子をきっちり受け止められる人が作ったお料理なのだ。

何だか、桜さんのジャムを味わって、心が洗われたような気がする。
忘れていたこと、そう、お料理って、心を込めて丁寧に作るものだということを思い出した。

私はがさつでおっちょこちょいで、しょっちゅう、何かに気を取られながら、ごまかしながらの料理しかしていなくて、桜さんの足もとにも及ばないなと思う。
でも、何故か、桜さんは、私に、彼女の作ったものを送ってくださる。
恥ずかしいな~、桜さんは、私の書く文章のどこかに、味わう資格ありと思うから送ってくださるのだろうけれど、いや、私なんて、そんなすごくないですとか、言いたい。

しかし、成果はほんのちょっとしか、出ないかもしれないが、今までより、桜さんの作ったものを味わう資格のある人間になりたいと思った。
そうそう、上品に丁寧に生きようと思ったのだ。

心を動かされました。
by mw17mw | 2008-12-09 23:21 | 日常生活 | Trackback | Comments(5)
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Commented by at 2008-12-10 22:47 x
私のことが書かれてる~と照れながら読ませていただいて、読み進めていくうちに、涙があふれてしまいました。
私の作るお料理やお菓子は、地味なものばかりなので、心を込めて丁寧に作っても、見た目が綺麗な、華やかなお菓子には負けてしまうと思うのですが、ちゃんと私が込めた思いを受取ってくださっていることが、とっても嬉しかったです。

年々、シンプルなお菓子やお料理が好きになっていく気がします。いかに丁寧に素材の特性を生かした調理ができるかを考えています。

「美味しい!が好き」のファンになって10年です。これからも、よろしくお願いします♪
Commented by もず at 2008-12-10 23:13 x
なんて美しいジャムなんでしょうと思いました。
真理子さんの文章にも心が洗われるようです。
このいいニュースの無い時代ですが、丁寧にご飯作りに向き合っていれば、何とか乗り切れるのではないかと自信がつきました。こういうときこそ、心を落ち着けていくことが大事かなと・・。(脳天気過ぎ?!)
クリスマスにはこのローストポークを作ってみたいです。
お二人に感謝です。
Commented by mw17mw at 2008-12-10 23:32
>桜さん
私の文章、外れていないようで、しかも喜んでくださって、嬉しいです。
こちらこそ、「感動を有難う」という感じです。
こういうお料理に巡り合えたのは、私の場合、野風僧シェフ以来かも。

しかし、こういうお料理を作れるということは、本当に稀な才能だと思います。
真似しても殆どの人ができないと思います。
ジャムを味わいながら、桜さんの奏でるものは、ピアノでもお料理でも皆同じ感じかな?と思いました。(笑)
また、そうか、お料理には、普段の生活や性格が出るのだということで、相当反省した私です。
こちらこそ、これからも宜しくお願いいたします。
桜さんのお料理日記、毎日拝読させていただいております。

>もずさん
そうそう、この時代だからこそ、「心を落ち着けて、丁寧に生きて行く」ということが大切だと私も思いまして、私も実践しています。
また、私も実は、「今年のクリスマスには桜さんのローストポークだ」と思っていたのであります。(笑)
お互い頑張りましょう。
Commented by キョク at 2008-12-11 09:31 x
初めてのコメント書き込みですが、かなり前からこちらのブログを読ませてもらってます。
さくらさんのお菓子、以前から注目していました。こちらのブログでさくらさんのお話を読んで、勝手にさくらさんファンになってました(≧∇≦)ノ彡

お菓子、梅干とジャムの画像、よだれが出てきそうでした。
あんなキレイな梅干見たことありませんよ(★ ̄∀ ̄★)

実はさくらさんのこと、お料理好きの年配女性だと思ってました(〃▽〃)
リンクされていたCOOK PADの自己紹介見て30代前半という年齢にびっくりー・・・Σ( ̄Д ̄lll)・・・・
私より年下の女性だったなんて信じられませーん。

COOK PADのさくらさんのごはん日記、夢中で読みました。文章や写真にさくらさんの人柄があらわれていて、さくらさんの作るお菓子や料理にも優しさが溢れているようです。

そんなさくらさんから、手作りのお菓子など送ってもらえる真理子さん(で良いのかな?コメントで皆さんそう呼んでいるので勝手に真似しちゃいました(*'-'*)
魅力的な人なんでしょうね。
今日のブログ読んで私も感動しました。またお邪魔しまーす((@^ェ^@))
Commented by mw17mw at 2008-12-11 17:25
>キョクさん
はじめまして。
そう、桜さんのお料理は、素晴らしいです。
本当に、お年が30代前半なんて、信じられませんよね~。
(他の方からも、年配の女性だと思っていたと聞きました)

私は真理子で間違いありません。
う~ん、私は、ブログの題名どおりなのです。
たぶん、それは神様が与えてくれた、生まれつき、「美味しい!が好き」な性格です。
実は、私は、小学生の時から、自ら、美味しい物が食べたくて、見様見真似で、お料理を始めたこともあり、「自分には、お料理の才能があるかも」と思っていましたが、今回の桜さんの送ってくださったもので、「私の才能は、お料理の才能ではなくて、味わう才能と、それが言葉になることなのかな」と思いました。(すなわち、味覚と言語中枢が繋がっている)
ま、こんな私ですが、これからも宜しく。
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