2009年10月29日 19時37分更新
岡山県美作市の温泉旅館の経営会社の元社長ら2人が、多額の赤字を抱えて返済できるあてがないのに金融機関に粉飾した決算書を出すなどして返済できるように装い、融資金としておよそ6億5000万円をだまし取ったとして詐欺の疑いで警察に逮捕されました。
逮捕されたのは廃業した美作市の観光旅館「たつみ山荘」の経営会社「桜リゾートたつみ」の元社長、神原哲哉容疑者(53)と「たつみ山荘」の元支配人、河野たか信容疑者(55)の2人です。
神原元社長ら2人は多額の赤字を抱えて返済できるあてがないのに金融機関に粉飾した決算書を出すなどして返済できるかのように装い、おととし8月から去年11月までの間に岡山市と美作市にある2つの金融機関から融資金として4回にわたっておよそ6億5000万円をだまし取ったとして詐欺の疑いが持たれています。
2人はおおむね容疑を認めていますが、神原元社長は「私の指示で支配人にやらせたので共謀はしていません。」と供述し、支配人の事件への関与を否定していると言うことです。
この旅館は融資を受けたおよそ1か月半後の今年1月から営業を中止し、経営会社は2月に破産手続きを開始しています。
警察では2人が金融機関から融資をだまし取った経緯や金の流れなど事件の全容を調べています。