※この記事は日経エンタテインメント!(11月号)の記事を転載したものです。購入は こちら

今年に入ってランキングの精度を
高める方策を相次いで実施
3月3日 ランキングの根拠となる数値を指数で発表していたデイリーランキングを、全国推定売上枚数で公表開始。
7月1日 セブンイレブンがコンビニチェーンとしては初めて調査協力店に加わる。協力店数は4070店から1万6419店に。
9月1日 イベント会場における即売、およびCDやDVD取扱店以外における売上枚数のランキングへの計上方法を厳格化。

 日本で最も注目されている音楽チャートといえばオリコンのCD売上枚数ランキング。同社が最近、チャートの精度向上に取り組んでいることが音楽業界で話題だ。特に9月1日から、イベントなどで販売されるCDの売上枚数の集計を厳格化する方向に舵を切ったことが注目を集めている。

 オリコンのランキングは「調査協力店」と同社が呼ぶCD販売店から売上報告を受け、それを合算して算出している。調査協力店には、CD店のほか、CDを扱う家電量販店や書店、アマゾンなどのネットショップも含まれる。今年7月にはセブンイレブンがコンビニとして初めて加わった。

 一方で最近、一般流通を通さない売り方が目立ってきた。ミニライブや握手会の会場などで直接CDメーカーがユーザーに販売する例などがそれにあたる。こうしたケースでは、CD1枚ごとにイベントの参加券やミュージシャンと握手ができるといった特典が付くため販促効果が高い。また、ファンクラブ会員向けに特別なオマケをつける「ファンクラブ盤」や、CDメーカーの直販サイトでの販売なども増えている。