広島放送局

2009年10月29日 12時9分更新

米軍収容所の実態を告発


アメリカがテロ容疑の外国人を収容しているグアンタナモ収容所に、5年近く拘束されたトルコ人の男性が、28日の夜広島市で講演し、「無実の罪で虐待を受けた」などと話しました。

講演会は、人権侵害の批判が根強い収容所の実態を知らせたいと、人権活動NGOが開きました。

講演したトルコ人のムラット・クルナズさんは、パキスタン滞在中に現地の警察に拘束され、その後キューバにある米軍グアンタナモ基地の収容所に送られ、5年近く拘束されたということです。
講演ではクルナズさんが「なんの説明もなくパキスタンで突然拘束され、米軍に引き渡された。狭いおりのような部屋に入れられ、水を張ったバケツに顔をつけさせられたり、何日もの間食べ物が与えられなかったりした」と、収容所での体験を話しました。
また「収容所には9歳の子どもや体が不自由な高齢者もいて、とても心配だった」と述べました。
虐待が行われているなどとして、批判が根強いグアンタナモ収容所をめぐっては、アメリカのオバマ大統領が閉鎖する方針を示しています。
参加した女性は「世の中でこんなにひどいことが行われていることがわかり、衝撃を受けました」と話していました。