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【国際】

シャトル後継 試験打ち上げ成功

2009年10月29日 夕刊

 【ニューヨーク=加藤美喜】米航空宇宙局(NASA)は東部時間二十八日午前(日本時間二十九日未明)、来年で退役するスペースシャトルの後継となる次世代ロケット「アレス1」の試験機の打ち上げに成功した。アレス1はシャトル終了後の宇宙飛行士の輸送や、有人月面探査を担う中核ロケットとして開発が進んでいる。

 フロリダ州のケネディ宇宙センターから発射されたアレス1は、約二分後に上空四十キロで一段目を分離し、四十五キロまで上昇した後、大西洋に着水した。アレス1は全長約百メートルで、シャトルの約二倍の長さ。翼や貨物室はなく、新型宇宙船「オリオン」の打ち上げに使用される。

 NASAは次世代宇宙計画として、月・火星以遠の有人探査を目的とする「コンステレーション(星座)計画」を策定し、人員輸送用のアレス1と貨物輸送用のアレス5の二大大型ロケットを開発中。計画では二〇一五年までに宇宙飛行士を乗せたオリオンをアレス1で国際宇宙ステーションに運び、二〇年までに有人月面探査を実現するとしている。

 しかし、巨額な開発費用などから、オバマ政権はコンステレーション計画の大幅な見直しを迫られており、計画の先行きは不透明だ。

 

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