婚活詐欺女、複数男性から9000万円超

　埼玉県警に詐欺容疑などで逮捕された無職女（３４＝東京都豊島区）の知人男性が相次いで不審死した事件で、女が２００７年に死亡した千葉県松戸市の男性から約７０００万円を受け取っていたことが２９日、捜査関係者への取材で分かった。

　既に起訴された結婚詐欺の被害を含め約２０００万円が昨年以降、複数の男性から女に渡ったことが判明している。県警は女が手にした金は９０００万円を超えるとみて裏付け捜査を進めている。

　捜査関係者によると女は、８月に遺体で見つかった交際相手の会社員大出嘉之さん（当時４１）に「結婚するにはいろいろ必要だから、まとまったお金が欲しい」と持ち掛け、約５００万円を振り込ませた。

　また、結婚詐欺の被害者となった長野県塩尻市の５０代男性と静岡県の４０代男性に対しては「会うための交通費がほしい」「学校への寄付金が必要」などと説明し金を引き出していた。

　県警は、定職についていなかった女が裕福な生活を続けるため、交際相手にさまざまな口実で執拗（しつよう）に現金を要求していたとみている。女が９月２５日に詐欺容疑で逮捕された際、銀行口座にはほとんど金が残っていなかった。（共同）

　［2009年10月29日7時14分］