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【愛知】

乗り合いバスを実証運行 公共交通空白の旧額田3地区 

2009年10月28日

形埜地区で実証運行される乗り合いタクシーの「乙川バス」=岡崎市樫山町の岡東運輸で

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 岡崎市交通政策会議は、公共交通空白地域となっている旧額田地区の形埜、宮崎、豊富の3地区で、乗り合いバス・タクシーの実証運行を始める。北西部の下山地区で今春から運行している「ささゆりバス」と同様の試み。約1年間続け、本格運行の可否を検討する。費用は約2000万円で国と市が折半で負担する。

 旧額田地区は現在、各地の集落と北部、宮崎の両診療所を結ぶ市の巡回バスが週1便ずつしか運行していない。来年3月末には宮崎地区の千万町、大雨河、豊富地区の鳥川の3小学校が閉校予定で、自宅から離れた統合先の小学校に通うことになる児童や、マイカーを持たないお年寄りのための公共交通の整備が求められていた。

 実証運行は、3地区の住民が今年相次いで結成した「生活交通協議会」の意見などを踏まえてダイヤやルートを設定した。地元の岡東運輸と西三交通に委託し、各地区で月〜金曜に1日4〜5便運行する。乗客が停留所のない場所で自由に乗り降りできる「フリー乗降区間」も設けた。

 開始日は形埜地区が11月2日、宮崎地区が12月1日、豊富地区が来年3月1日の予定。巡回バスは順次、廃止される。

 形埜地区では、岡東運輸に委託し、9人乗りのジャンボタクシーを運行。生活協議会の住民らが地元の清流にちなんで「乙川バス」と愛称を命名し、39カ所の停留所にアルミ製の標識を設置した。運行初日の午前8時20分から同市形埜出張所前で、住民や児童、保育園児らが参加して出発式を開く。

 運賃は3地区とも一般300円、中高生150円、未就学児無料。スクールバスを兼ねる宮崎、豊富地区は小学生も無料となる。

 (相坂穣)

 

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