車のカーテン閉めて走行は違法 県警、100件超を検挙 2009/10/28 10:35
徳島県内で、運転席や助手席の窓に取り付けたカーテンを閉めたまま走る車が増えていることを受け、県警は「重大事故を起こしかねない」として取り締まりに力を入れている。道交法は、視野を妨げた状態での運転を禁止しており、8月以降に100人以上を検挙した。だが、危険性や違反であることを十分認識していないドライバーはまだ多いようだ。
県警交通指導課によると、運転席や助手席の窓にカーテンやブラインドを付けてもかまわないが、閉めたまま走行すると道交法55条の「乗車または積載の方法」違反になる。それ以外でも、助手席に視野を妨げる大きな物を置いた状態で走行することは禁じられている。
カーテンやブラインドは、長距離トラックの運転手が仮眠するために付けたり、若者らが日焼け防止やファッション感覚で付けたりすることが多い。軽乗用車の窓にカーテンを付けている徳島市内の主婦(24)は「車内が見えるのが嫌で付けた。違反になるとは知らなかった」と話す。
県警は8月、四国では初めて取り締まりを開始。阿南市津乃峰町の国道で、運転席と助手席のカーテンを閉めたまま軽乗用車を運転した無職女(35)を検挙するなど、9月末までの検挙者は106人に上った。違反者には、普通車6千円、大型車と中型車7千円の反則金と違反点数1点が科せられる。
県警によると、これまでにカーテンやブラインドを閉めていたことが直接の原因となった重大事故は起きていないという。しかし、石川裕資交通指導課長は「右左折時に歩行者らを巻き込むなどの危険性が高い」と指摘。県警は今後、注意を呼び掛けるビラ2千枚を配るととともに、取り締まりを一層強化する。