2009-10-26 19:12:06 gataro-cloneの投稿

<雇用破壊 現場から>福岡にみる(下)/「従業員は財産」【しんぶん赤旗】

テーマ:格差・貧困問題/ワーキングプア


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雇用破壊/現場から/福岡にみる/下/「従業員は財産」
2009.10.21 日刊紙 3頁 総合 (全1,366字) 


 昨年末の「派遣切り」から間髪入れず今年2月、路上生活にまで「転落」したAさん(39)=福岡市=。自身を振り返ると自責の念にかられます。「将来設計をしてこなかった自分が悪い。『天罰』だ」と。

 いまも派遣村

 一方で、雇用情勢の悪化を耳にすると、自分を含む20代から40代の層はこのままどうなっていくのか、不安にかられます。「日本は雇用のことを真っ先に取り掛からないと崩壊していくと思う」 全日本建設交運一般労働組合福岡県本部北九州支部は昨年夏から今年6月にかけて、ハローワーク前で、失業者を対象に1600を超えるアンケート調査を実施しました。

 それによると、半年以上失業している人が全体の約5分の1にのぼりました。失業中の生計は、失業給付(573人、複数回答)、預金の取り崩し(421人、同)、家族の収入(400人、同)に頼っています。「広島マツダの契約社員で5年働いたが、3月に首を切られた。名古屋に行ったが仕事もなく、お金もなくなり、自転車で帰ってきた」(50代・男性)など深刻な実態も分かりました。

 同福岡県本部の松田康幸書記長は、アンケート結果の最近の特徴として、「失業の繰り返しが起きている」と指摘します。「解雇され、次の職場に移っても労働条件が悪く再び転職する。職が変わるたびに条件が悪くなり、その状態から脱出できないでいます」 



 あるハローワークの職員は深刻な表情で、こう話しました。「いまも『派遣村』の状況は続いています」 雇用情勢の悪化に拍車をかけているのが、トヨタ、キヤノンをはじめとする大企業の身勝手な「派遣切り」「雇い止め」です。

 厚生労働省の調べでは、昨年10月から今年12月にかけて「派遣切り」などで失業する労働者は全国23万9千人と推計。東京都でいえば、府中市(約25万人)や調布市(約22万人)の人口が丸ごと失業する規模です。

 中小零細業者・企業では、雇用を支える必死の努力を続けているところもあります。

 従業員に支払う休業手当を補てんし、失業を防ぐ「雇用調整助成金」の届け出が激増しています。昨年8月は全国123事業所だった届け出が、要件緩和などに伴い今年8月は約8万事業所まで増えました。うち中小企業は約7万7千事業所。

 歯くいしばり

 福岡県商工団体連合会の柳明夫事務局長は「ともに働き、技術を鍛えてきた従業員にはやめてもらいたくないのが業者の本音だ」とこう力説します。「売り上げが減少し、(解雇という)苦渋の決断を迫られる。しかし、首を切ればいざ仕事が入ったときに対応できなくなるジレンマを抱えているのです」 福岡市中央区で塗装業を営む田口剛史さん(57)。従業員は4人で、常時8人ほどの下請けを使っています。年間売り上げは1億1千万円ほど。昨年は原油高騰などの影響で売り上げが激減し、資金繰りに苦しみました。

 昨年末、政府の「緊急保証制度」を利用。約1200万円の融資が受けられたことで、「従業員を解雇せずに済んだ」と話します。

 最近、「不思議と仕事が増えてきた」といいます。そして、こう胸を張りました。「従業員は財産です。ここを食いつぶせば、会社を食いつぶしてしまうことになる。雇用を守れば、それは客の信頼にもつながる。中小企業は(雇用を守るために)歯をくいしばって頑張っているのです」 (おわり)

しんぶん赤旗




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