添田町の中学生たちの学力アップに貢献しようと、県立大(田川市伊田)の学生たちが「学習支援」に乗り出している。毎週土曜日の午前中、同町添田の町中央公民館で、国語、数学、英語の学習会を実施。各科目の問題集を使って勉強に励む。24日も33人の生徒が出席し、“熱血指導”の下、苦手分野の克服に取り組んだ。
昨年4月に発会した添田中(同町添田、岡本豊俊校長)の男性保護者らでつくる「添田中おやじ会」(米木一雅会長)が学校と町教委に相談。岡本校長たちは県立大に学習支援を求め、学生たちの協力を得た。学習会は「英峰塾」と名付けられ、6月の第1週から始まった。
当初は十数人の生徒に対し、毎回3人の学生が教壇に立っていたが、2学期からは生徒がほぼ3倍に増えたため、指導する学生も6人になった。生徒たちは二つの教室に分かれ、科目ごとに50分間の「授業」を受ける。「先生」のほかに、「学習サポーター」が2人いて、生徒はいつでも質問が可能。理解が遅れている生徒には、学生がつきっきりで熱心に指導する姿もある。
町教委は年間約30万円の予算を組み、学生に外部講師の謝礼として、1回2千円(交通費を含む)を提供。家庭からは、問題集代として年間4千円を受け取っている。
米木会長は「意欲がある生徒だけでなく、家庭で学習する習慣がない生徒の受け皿にもなっている。学力アップにつながるはず」と話している。
=2009/10/25付 西日本新聞朝刊=