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練習中に生徒に重傷負わせた元柔道部顧問不起訴/横浜地検

2009年10月27日

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 横浜市青葉区の市立奈良中学校で2004年、柔道部の練習中に部員の男子生徒(当時3年生)が顧問の男性教諭から技を掛けられた後に倒れ、脳挫傷などの重傷を負って後遺症となった問題で、横浜地検は27日、傷害の疑いで書類送検されていた元同校柔道部顧問の男性教諭(31)を、嫌疑不十分で不起訴処分とした。生徒の家族は処分を不服とし、横浜検察審査会に申し立てる方針。

 県警は、故意の体罰があったとして、07年7月に教諭を傷害容疑で書類送検した。

 横浜地検は、柔道の技を掛けた「有形力の行使はあった」とした上で、「行為が社会的常識の範囲を超え、(傷害に当たる)違法性があるとまではいえない」として、不起訴とした。

 また、同地検は業務上過失傷害罪の適用も検討したが、教諭が生徒を投げた際、頭が畳にぶつからないよう持ち手を引いていることや、生徒の脳の障害が、頭がぶつかったためではなく、回転する際の力によるものと認められることなどから、「けがは予測できなかった」と判断した。

 生徒と両親は07年12月に、計約1億8600万円の損害賠償を求めて県と市、教諭を横浜地裁に提訴している。今回の処分について父親は「納得できない」と話している。

 横浜市教育委員会の斉藤宗明児童・生徒指導担当課長は「学校管理下における重篤な事故と受け止めている。今後とも学校内での安全管理に万全を期していきたい」とコメント。男性教諭については「市教委の調査でも、指導上の瑕疵(かし)はなかった。現状、(市教委としての)処分は考えていない」としている。
 

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