＜連続不審死＞結婚詐欺容疑の女の知人男性２人

　埼玉県警が結婚詐欺容疑で逮捕した東京都豊島区の女（３４）の知人男性２人が、５月と８月に相次いで不審死を遂げていることが２７日、捜査関係者への取材で分かった。いずれの遺体からも睡眠導入剤が検出され、うち１人は練炭自殺を装って殺害された疑いもあるという。県警は女が何らかの事情を知っている可能性があるとみて捜査している。

　捜査関係者によると、８月６日午前７時半ごろ、埼玉県富士見市針ケ谷２の月決め駐車場内に止められたレンタカー内で、東京都千代田区の男性会社員（当時４１歳）が死亡しているのを、付近の住民が発見した。車内に七輪があり、練炭の燃えかすがあった。

　死因は一酸化炭素中毒で練炭自殺とみられたが、車のドアは施錠されていたものの鍵が見当たらず、その後の調べで男性の体内から睡眠導入剤の成分が検出された。男性の家族や知人も自殺の動機に心当たりがないと話しているという。自殺とするには不審な点があり、県警は事件に巻き込まれた可能性があるとみている。

　一方、遺体が見つかる前日の５日午前、男性は「実は婚活中で、今夜から２泊３日で相手と婚前旅行に行きます」とブログに書き込んでいた。男性はこの女とネットを通じて知り合い、「学費などで５００万円貸してほしい」と持ち掛けられていたという。女は県警の事情聴取に対し、同日夜に男性と駐車場で会ったことを認めたという。

　また、５月１５日午後１時ごろ、この女が「訪問ヘルパー」として出入りしていた千葉県野田市の男性（当時８０歳）宅から出火。男性は死亡し、体内から睡眠導入剤の成分が検出された。火災当日、女が男性のキャッシュカードを使って預金を引き出したことが確認されており、県警はこの男性が死亡した経緯についても調べている。【浅野翔太郎、町田結子、飼手勇介】

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