仙谷由人行政刷新担当相は18日、2010年度当初予算案の規模について「できたら92兆円ぐらいに収めたい」と述べ、一般会計の概算要求総額95兆380億円から少なくとも3兆円程度は削減したいとの意向を明らかにした。テレビ朝日番組で語った。削減の方策に関しては記者団に「旧来型の要求で出てきた分は縮減しないといけないというのが私の決意だ」と表明、既存事業の見直しを徹底して行う考えを強調した。先にまとまった10年度の概算要求総額は過去最大となっている。
「92兆円」への減額について鳩山由紀夫首相は18日、記者団に「まだ決めている話ではないが、できるだけ抑えなければいけない。さらに減らす努力をしたい」と述べた。
鳩山内閣は、事業見直しについて厚生労働、国土交通、農林水産3省の概算要求に重点を置いて進める方針で、年末に見込まれる10年度予算の政府案決定に向け、3省の出方が焦点になりそうだ。
仙谷氏はまた、概算要求で各省庁が金額を明示せず、要求総額には含まれていない「事項要求」が数兆円規模に上るとの指摘に関しては「調整すれば、それほど金額が膨らまないものも随分ある」と指摘した。
これに関連し、野田佳彦財務副大臣は18日のフジテレビ番組で、予算編成で実現を最優先する民主党のマニフェスト(政権公約)の主要項目についても、事業費圧縮の対象とする考えを示した。