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フィギュアスケート:ロシア杯 安藤、余裕の逆転V

 【モスクワ来住哲司】最終日の24日、当地のアイス・パレス・メガスポーツで4種目のフリーがあり、女子はショートプログラム(SP)3位の安藤美姫(トヨタ自動車)がフリー1位となり、計171・93点で逆転優勝した。安藤のGPシリーズ制覇は06年スケートアメリカ以来で通算2勝目。SP6位の浅田真央(中京大)は計150・28点で5位に終わり、得点、順位ともシニア転向後ワースト。GPシリーズ上位6人によるGPファイナル(12月、東京)への進出は絶望的となった。

 アイスダンスはメリル・デービス、チャーリー・ホワイト組(米国)が優勝した。

 ◇跳べない浅田、5位 GPファイナル絶望的 強化方針、修正へ

 浅田のGPファイナル進出の夢はほぼ断たれた。自己ワーストの合計150・28点で5位と惨敗した。

 トリプルアクセル(3回転半)はこの日も決まらない。冒頭に跳んで転倒し、続けて試みて1回転半。これで今季は8度挑戦して成功は1度だけだ。3回転フリップも二つともミス。「アクセルを意識したくないがどうしても力が入ってしまう」と浅田。タチアナ・タラソワコーチは「原因は分からない。自信不足か恐れか……」と首をかしげた。

 連戦の疲れの影響はある。だが、昨年12月の全日本選手権以降は今年4月の世界国別対抗戦を除き、好演技はない。滑りにスピードや伸びやかさが消え、その分ジャンプを滑りの勢いではなく、力任せに跳ぶから失敗しやすい。高難度の技を詰め込んだプログラムが、浅田の滑りから余裕を奪っている。タラソワコーチは「結果は残念だが、悲劇ではなく過程だ」と強調する。

 浅田は次戦の五輪代表最終選考会・全日本選手権(12月)に向けて「方向性は見つかっている。しっかりやりたい」と誓う。試合後にホテルでタラソワコーチと1時間余り協議。曲は変更しないものの、要素間のつなぎの部分を緩やかにする方針を決めた。関係者によると、タラソワコーチはその夜、距離を置いてきた城田憲子・元フィギュア強化部長に手助けを求めたという。今までの取り組みを改め、復活を模索する。【来住哲司】

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 ■焦点

 ◇体調・評価、冷静に見極め

 万全からは程遠かったが昨季世界選手権銅メダルの安藤は勝ち方を知っていた。SPで6点以内に6人が入る混戦を抜け出し、3年ぶり2度目のGP優勝を果たした。

 「ちょっと疲れていたので(要素は)簡単なものにした」と説明する通り、3-3回転連続ジャンプを回避。スピード感に欠け、序盤のダブルアクセル(2回転半)-3回転トーループは、トーループが回転不足で転倒した。ただし、自身の不調を感じて終盤の3連続ジャンプを2連続に変えるなど、冷静だった。上位選手が崩れる中、傷を最小限にとどめた。

 試合後は「全く納得していない」と言いつつも表情は明るく、「いい形で課題が見つかった」と強調した。今季初戦となる今大会は「ジャンプ以外の面の評価を見たい」と、スピンなどのレベル認定、表現力などを表すプログラム構成点の出方などを確認できた。「ジャンプは一番大事なところでやる。自分のペースで仕上げていく」と余力を残しながらの戦いだった。

 06年トリノ五輪前は不調で自分を見失った時期もあったが、今季は最高のスタートを切り、「五輪シーズンを一度経験しているので落ち着いて臨める」と精神面の成長も著しい。「滑った感じでは、プログラムに不安はない」と手応えはつかんだ。来月上旬のNHK杯、さらにその先のバンクーバー五輪へ続く道を、安藤が確かな足取りで歩み始めた。【来住哲司】

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 ▽女子

 (1)安藤美姫(トヨタ自動車)171・93点(ショートプログラム57・18、フリー114・75)(2)ワグナー(米国)163・97点(55・16、108・81)(3)レオノワ(ロシア)160・06点(56・78、103・28)(5)浅田真央(中京大)150・28点(51・94、98・34)

 ▽アイスダンス

 (1)メリル・デービス、チャーリー・ホワイト(米国)201・10点(規定37・87、オリジナルダンス62・21、フリー101・02)(2)カッペリーニ、ラノッテ(イタリア)168・57点(32・73、52・58、83・26)(3)ルブレワ、シェファー(ロシア)163・32点(30・33、50・92、82・07)

毎日新聞 2009年10月26日 東京朝刊

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