トレーディングカードゲームのブームを作った人気アニメの10周年記念作品「劇場版 遊☆戯☆王~超融合!時空を超えた絆(きずな)」のアフレコ会見が26日、東京都内で開かれた。初代「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の主役・武藤遊戯役の風間俊介さん、2代目「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」の遊城十代役のKENNさん、3代目「遊☆戯☆王5D’s」の不動遊星役の宮下雄也さんの3主人公が勢ぞろいした。10周年について風間さんは「最近仕事で、(若い子から)『遊戯王を見ていました』といわれました。こうやって思いは受け継がれていくのかなあ……」と感慨深げだった。
「遊戯王」は、「週刊少年ジャンプ」で連載された高橋和希さんのマンガが原作。普段は頼りなげな少年の武藤遊戯が、パズルの力によって闇を裁く「正義の番人」となり、カードゲームで悪人を打ち負かしていく物語。トレーディングカードの累計販売枚数は、世界で225億枚に達し、「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」としてギネス世界記録に認定されている。アニメは、00年にシリーズ1作目「デュエルモンスターズ」が放送され、01年から米国でも放送開始、80を超える国・地域で放送されている。原作マンガの連載終了後、高橋さんが原案を担当した2作目「DX」が04年から制作され、08年から3作目「5D’s」が放送されている。
劇場版は、「ネオ童実野シティ」を守っている遊星が、世界を破滅させるために未来から来た謎の男「パラドックス」によって、エースモンスターの「スターダスト・ドラゴン」を奪われてしまう。遊星はタイムスリップして、「カードの精霊」の力を使える十代と出会い、事件の真相を知る。そして2人は、遊戯の時代にタイムスリップし、主人公3人が力を合わせて、パラドックスと「決闘(デュエル)」を繰り広げる……というストーリー。パラドックスの声をお笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さんが演じる。
会見では、KENNさんが「(2人は)戦友のような頼もしい存在」と主人公同士のきずなをアピール。宮下さんは「ファンのみどころは、いつも寡黙でクールな遊星が、先輩には気を使っているところ。3Dモンスターの存在感がすごいので、泣かないように」と話していた。10年1月23日から全国の3Dシアター100館以上で公開される。【河村成浩】
2009年10月26日