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【芸能・社会】東京ロマンチカの浜名さん急死 三條正人とツインボーカルで活躍2009年10月26日 紙面から 「小樽のひとよ」などのヒット曲で知られる男性コーラスグループ「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」のメーンボーカルとして活躍した浜名ヒロシさん(本名橋本真人)が24日午後1時34分、脳内出血のため東京都内の病院で亡くなったことが25日、分かった。59歳だった。静岡県浜松市出身。通夜は29日午後6時から、葬儀・告別式は30日午前11時から、いずれも東京都新宿区の落合斎場で営まれる。喪主は未定。 所属事務所によると、浜名さんは「体調がすぐれない」と22日に千代田区内の病院に検査のため入院。その後、容体が急変し、そのまま帰らぬ人になった。最後は夫人や浜名さんの実母ら家族がみとった。 浜名さんは1969年からグループに参加。三條正人(66)とのツインボーカルとしてグルーブの中核を担っていた。担当マネジャーは25日、「数日前まで元気でいたのに。全く信じられない。鶴岡やメンバーたちもあまりの急死に驚くばかりです」と動揺を隠しきれなかった。 グループは27日にNHK「歌謡コンサート」に生出演する予定で、浜名さんも楽しそうに台本をめくっていた。担当医も入院当初は「番組までには退院できる」と説明していたという。27日の番組は、メンバーの奥山浩章を浜名さんの代役に立て出演する。 マネジャーによると、浜名さんはちょうど1年前に体重が急に落ちたことなどから、病院で検査を受けたところ、小細胞がんと診断された。投薬治療でみるみる回復し、短期間で退院。仕事に穴をあけることもなく、元気に現場復帰した。マネジャーは「処方された薬が体にあったのか、すぐ良くなった。本人や鶴岡たちメンバーも、もう完治したと思っていたんです」と話した。死因となった脳内出血は、脳に転移したがんが原因らしいという。 浜名さんは、9月末までステージに立っていたが、その後、体調不良を訴えることが増えた。今月18日には、親交のあったコーラスグループ「ロス・プリモス」のボーカル森聖二さんが70歳で死去。浜名さんは森さんの死を悲しみ、葬儀に参列する意向でいたが、メンバーらに「体調を悪化させては」と説得され、断念した。 マネジャーは「我の強い人が芸能界にあって、浜名はそれとは真逆なタイプだった。温和で誰からも愛された」と盟友を悼んだ。ムード歌謡の発展に貢献したロスプリの森さん、そして浜名さんの2人をたたえ、来年1月末に合同の追悼会の企画も進んでいるという。 ◆鶴岡雅義と東京ロマンチカ リーダーの鶴岡雅義(76)が中心になって1966年に結成。現在8人メンバー。67年、デビュー曲「小樽のひとよ」が大ヒット。その後も「君は心の妻だから」などのヒットでムード歌謡を代表するグループに。浜名ヒロシさんはソロ歌手を経て、69年に参加。三條正人が82年独立し、2003年に復帰するまでメーンボーカルを務めた。
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