T53/54男子で2年連続14回目の優勝を果たし、左手を挙げ笑顔でフィニッシュするハインツ・フライ=25日午後、大分市営陸上競技場
王者、今年も快走―。第29回大分国際車いすマラソン大会(大分県、日本障害者スポーツ協会、日本パラリンピック委員会、大分市、大分合同新聞など主催)は25日午前11時、大分市の県庁前をスタートし、大分市営陸上競技場にフィニッシュするコースで開かれた。マラソンT53/54男子はハインツ・フライ(スイス)が1時間25分46秒で2年連続14回目の優勝を飾った。同女子は2年ぶりに出場した土田和歌子(東京都)が5度目の栄冠。ハーフT51男子は浜添要(長崎県)が6連覇を達成した。
マラソンT52男子はサンティアゴ・サンツ(スペイン)が2年ぶり2回目の優勝。同女子は初マラソンのミシェル・スティルウェル(カナダ)が初優勝を果たした。T51男子は完走者がいなかった。
ハーフのT53/54男子は西原宏明(京都府)が45分21秒で初優勝。同女子はリュー・ウェンユン(中国)が55分17秒で3年ぶり2度目の優勝を果たした。T52男子は松本直幸(福岡県)が初優勝。同女子は木山(旧姓・佐藤)由加(岡山県)が3連覇を果たした。
雨が降るあいにくのコンディションの中、レースはスタート。マラソンT53/54男子は、久原折り返し直後にフライがロングスパートし、昨年のレースを再現するような独走で完勝。51歳になった王者が今年も若手選手らの挑戦をはね返す圧巻のレース運びを見せた。県勢のトップは廣道純(大分市)の14位だった。
閉会式では、各クラスの優勝者にトロフィーなどが贈られた。広瀬勝貞知事が「雨のレースだったが、選手は自分の限界に挑み、ベストを尽くした。沿道で大会を盛り上げてくれた市民に感謝します。また来年会いましょう」とあいさつした。
「雨中の応援に感謝」 首藤忍県障がい者体育協会長の話
雨にもかかわらず沿道で応援してくれた皆さんに感謝したい。今年もハインツ・フライ選手の強さが目立った。今後はハーフの若手勢がフルに参戦して盛り上げてほしい。来年は第30回の記念大会。より多くの選手に参加してほしい。
「勇気与えてくれた」 厚生労働省障害保健福祉部企画課の矢田宏人自立支援振興室長の話
レースを通じて選手は障害者と健常者に勇気を与えてくれた。力強さとスピード感、そして、ひたむきさが伝わってきた。大分は国際大会としても最大規模なので、これからも続けてほしい。
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