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中日・落合監督「思いがけない風が…」完敗で終戦

9回、代打・立浪は現役最後の打席を左飛で終える

◆ 来季のリベンジへチーム鍛え直す ◆

 <巨人8−2中日>完敗だった。リーグVを決められた9月23日と同じく、喜びを爆発させる巨人ナインを見ることなく、落合監督は真っ先にベンチ裏に消えた。

 「2009年は負けて終わったということだ。今年は、思いがけない風が吹きっぱなしだったというのが現実かな」

 1勝3敗で迎えた第4戦は、先発の中田が2回0/3を7失点と大炎上した時点で早々と勝負あり。肝心の直接対決で、ことごとく力の差を見せつけられた1年だった。

 グラウンドの中だけではない。指揮官は「思いがけない風」と表現したが、原監督の“侍ジャパン”が優勝した3月のWBCには12球団で唯一、選手を派遣せずバッシングを浴びた。このCS第2ステージ中にも、吉見にドーピング疑惑が浮上。いずれも中日側にはれっきとした言い分があったが、巨人は紳士、中日はヒール役というイメージが常につきまとった。

 「巨人との差?何もないと思う。今年は力がなかったが、来年は逆転する可能性は十分にある」

 リップサービスは一切せず、試合に勝つことで現在の地位を築いてきた落合監督。3年契約の2年目となる来季。いろんな面で対照的な宿敵へのリベンジに向け、徹底的にチームを鍛え直す。

◆ 立浪、現役最後の打席は左飛 ◆

 今季限りで現役を引退する立浪が9回1死走者なしで代打で登場。プロ22年間の最後の打席は、カウント1−2からクルーンの速球を打ち、左飛に終わった。

 その瞬間、スタンドからカメラのフラッシュがたかれ、巨人ファンも含めた球場全体からの大歓声と立浪コール。ベンチに戻る際には帽子をとり、深々とお辞儀をした。

 「野球界には恩返しをしていきたいが、ここまで野球ができて感謝しています。ボクは今年で終わりだけど、来年はぜひやり返してほしい」

 通算2000本安打を達成したのも東京ドームでの巨人戦だった。野球解説者として来季から第2の人生をスタートさせる背番号3はその宿敵の前でバットを置くが、チームメートにはリベンジを願っていた。

試合結果

[ 2009年10月25日付 ]

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