ここから本文です

日常的にサプリ摂取へ 飲むから食べる

10月25日7時56分配信 産経新聞

日常的にサプリ摂取へ 飲むから食べる
拡大写真
コエンザイムQ10を多く含んだ卵。コエンザイムQ10には味やにおいがないため、チョコレートに入れる(手前)などの使い方もある(道丸摩耶撮影)(写真:産経新聞)
 錠剤のまま飲むサプリメント(健康補助食品)を食材に取り入れるケースが増えている。日本には日常的にサプリを取る習慣がないため、メーカー側は「料理に使う素材に加えることで、サプリを飲む習慣をもっと広げたい」と意気込む。一方で、品質の悪いサプリや自分に不要な成分を取っているケースも多く、消費者が学ぶことも重要だ。(道丸摩耶)

  [フォト]サプリ「スピルリナ」入りのラーメン

 ■卵や麺に添加

 総合化学メーカー「カネカ」(大阪市)が今月、都内で開いたフードフェスタ。会場には同社が製造するサプリ「コエンザイムQ10」を多く含んだ卵が置かれた。飼料にコエンザイムQ10を加えることで、含有量3倍の卵になったという。6個300円と値段は張るが、通常の卵よりうまみがあると評判はいい。

 卵は今年3月にイセ食品(東京都台東区)から発売され、現在は関東地方の百貨店など約50店舗で販売されている。

 「わざわざサプリで取るのであれば、普段食べているものからおいしく取りたい。食事しながら、よい気分になれる」と同社QQL事業部の谷真一リーダー。堀内泰治広報室長は「平成13年からコエンザイムQ10を売っているが、日本にはサプリを錠剤として摂取する習慣がなく、食品として取る方が自然だと考えた」と話す。

 一方、ラーメン職人、森住康二さんがプロデュースするラーメン店「MIST」(渋谷区)で今月から発売されたのが、アミノ酸やミネラルを多く含むサプリ「スピルリナ」入りのスピルリナのらぁ麺」(1450円)だ。緑色の粉末を練り込んだ麺には、多くの鉄分やβカロテンが含まれ、「さっぱりしていて、体によさそう」と好評だ。麺はインターネットで発売され、自宅でも楽しめる。

 ほかにも、居酒屋やケーキ店などで続々、スピルリナを練り込んだケーキや豆腐などが生まれている。

 ■品質の確認を

 こうした料理を食べる際に気になるのが、サプリの質だ。サプリには明確な定義はなく、国が品質を保証する制度もない。そのため、さまざまな業者が成分が不明瞭(めいりょう)な「サプリ」を売り出しているのが現状だ。

 日本健康・栄養食品協会(新宿区)では、現在60種類のサプリについて成分の含有量などの規格基準を決めている。規格に合致した商品には、品質保証を示す「JHFAマーク」が付けられる。

 ただ、マークを受けるには同協会の会員であることが条件で、すべてのサプリが審査対象になっているわけではない。

 サプリは本当に有効なのか。神奈川県立保健福祉大学の中村丁次教授(栄養学)は「食事に偏りがある人や、病気でないにせよ健康状態にリスクのある人が、自分に足りない栄養を補うのであればサプリは有効」と話す。

 そのためには、「何となく体にいいからではなく、管理栄養士に相談したり自分で勉強したりして、効果的に摂取することが重要」だという。

【関連記事】
割安点滴、バー感覚で利用して 東京の医院
肉体改造や!阪神・岩田、草食の虎になる!
化粧品「流行発信は銀座から」 ポーラ、ファンケルも続々拠点
幼児にサプリ、親の15%が与える 栄養補給が目的
コナミスポーツ オリジナルサプリ、郵便局で注文OK

最終更新:10月25日11時14分

産経新聞

 

この話題に関するブログ 11件

関連トピックス

主なニュースサイトで サプリメント の記事を読む

ブログパーツ

国内トピックス

主要メディア6紙の過去記事2年分を瞬時に検索。
全国紙の社説を比較する毎日新聞の企画「社説ウオッチング」。産経新聞の「社説検証」とあわせてチェック(本文有料)。