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きょうのコラム「時鐘」 2009年10月25日
理屈と膏薬(こうやく)はどこにでもつくという。民主党の場合は「理屈と公約」はどこにでもつくと言うべきか
日本郵政社長に知る人ぞ知る元大蔵事務次官を起用して、能力があれば脱官僚には反しないという。大蔵省をやめて15年たつから、天下りでもないという。「公約」をねじ曲げるためどこにでもつく「理屈」の一例だ 歳出の無駄を洗い出す行政刷新会議が開かれた。「主計局の下請けではないか」と指摘された財務相は「いや、財務省が刷新会議の下請けをやるんです」と弁明した。理屈という以前の理屈である 首相は老子を引用して「有益なことを一つ始めるより、無益なことを一つ減らしなさい」と督励したという。厚労省で、経費節約にコピーは裏表使おうとの大臣のおふれが出たが、そのお達しのコピーが片面使用だったとの笑い話は、何とも皮肉だ 政権発足以来の国民やマスコミとの蜜月も終わり、あすから国会論戦がスタートする。政治家は無責任な一言で奈落の底へ落ちることが珍しくない。「桐一葉落ちて天下の秋を知る」ことにならぬよう無理な理屈をこねまわさない方がいい。 |