東京ドームはチームバスの停車場所からベンチまでの距離が長い。球場入りする選手の中で、寺西1軍総務が心なしか足を引きずるようにして歩いていた。といっても、よくよく見ないと分からない。
レギュラーシーズンの開幕当初は若手の早出特打を手伝ったりしていた寺西さん。そういえば夏ごろからグラウンドに出る姿がめっきり減っていた。6月ごろから持病の腰痛が悪化してしまったとか。
「ずいぶんよくなったって? まだ痛いよ。でもマネジャーに言われてるからね。『先輩が痛みに耐えている姿で、その分だけ選手たちが頑張るから、耐えてくれ』って」。痛いそぶりを見せないように気丈に振る舞っている。裏方さんも含めた結束力が、明るい未来につながると信じている。 (若原隆宏)