福岡放送局

2009年10月25日 6時28分更新

九州で工場立地 過去最低


ことしの上半期に、企業が、工場などを建設するために九州で土地を取得した件数は、去年の同じ時期に比べて半分以下に落ち込み、これまでで最も少なくなりました。

九州経済産業局のまとめによりますと、ことし6月までの半年間に企業が、工場や研究所を建設するために、九州で1000平方メートル以上の土地を取得した件数は47件でした。
これは、去年の同じ時期に比べて50件、率にして51.5%減り、半年ごとの件数をまとめるようになった昭和55年以降、最も少なくなりました。
この主な要因としては、世界的な景気の悪化で自動車の販売が落ち込んだことから、自動車関連の土地の取得が去年の同じ時期の31件から5件に落ち込んだことなどがあげられます。
また県別では、▼福岡県が去年より22件減って17件、▼長崎県が12件減って4件、▼熊本県が8件減って3件などと比較的好調な食料品などの工場の立地が増えた鹿児島県を除く、6県で減少しています。
九州経済産業局は、「製造業の生産は持ち直しつつあるが、設備投資は抑制する傾向が続いていることを示すもので、先行きも不透明だ」と話しています。