23日に開かれた押尾学被告の初公判では、女優の矢田亜希子(30)と結婚していたにもかかわらず、押尾被告が亡くなったホステスと10回以上の肉体関係を結び、不倫を重ねていたことも明らかにされた。検察側は、MDMAをセックスの快感を増幅させるために服用したと指摘し、繰り返し追及した。元イケメン俳優は法廷という場で、陰部を指した独特の言葉遣いで、検察の鋭い追及を受けるハメになった。一方、女性死亡の経緯について、連日、警視庁が押尾被告に対して保護責任者遺棄罪などでの立件を視野に任意聴取を行っていることも分かった。
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検察側は、押尾被告のSEXとクスリの関係について、徹底的に追及した。
検察側は約2年前に押尾被告がアメリカでMDMAの使用を始めたと指摘。使用の動機について「セックスの快感を増幅させるために飲んだのでは?」と何度も検察側から質問を受け、押尾被告はそのたびに「違います」との答弁を繰り返した。
MDMAの使用目的を“セックスの快感目的”とする検察側の追及は続き、何度も「セックスするために(女性と)会ったのか」「セックスの快感目的ですか」などと赤裸々に問いただす場面が続いた。
また、死亡した女性との肉体関係について検察側から「今まで何回ぐらいセックスしたのですか」と問われる場面も。「本人の名誉のために答えられません」と答えた押尾被告だが、さらに取り調べ段階で約10回の関係があったと供述したと突っ込まれると「回数までは覚えてません」と肉体関係を認める発言で、墓穴を掘ってしまった。
検察は押尾被告が事件当日の8月2日に女性に送った最後のメールにあった「すぐいる?」というコメントに言及。「(クスリは)いる?」と読み取れる、と追及した。押尾被告は「クスリがいるか、ではなく、『僕自身』をいる(要る)かという意味です」「体です」と否定。しかし検察は追及の手を緩めず、「それは陰茎のことですか?」と問うと、数秒置いて「はい」と一言。赤面のやりとりが法廷で繰り広げられた。
検察は押尾被告が過去にメールでセックスを「いる」と表現した記述はないことなどを指摘。MDMAを押尾被告が用意したのではないかと追及したが、押尾被告とのやりとりは平行線をたどった。