(cache) eda blog - No.1875 15万5千人の合併新市

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No.1875 15万5千人の合併新市

 この21日から23日までの3日間にわたり表題の合併新市に関する特集が掲載された。掲載紙は埼玉新聞。この記者は私も良く知る記者で、過去に何度かインタビューに応えたこともあるし、政治一般論で話が弾んだこともある。
 その記者の執筆による記事だが、事の流れをしっかりふまえ、この新市誕生に至るいきさつを深く洞察している様子がうかがえる。とは言え、公には書き示せない裏事情はしっかり心に留め置いている面も、なんとなく理解できる。いや、この裏事情は私が勝手に想像しているだけのことかもしれない。まっ、ことさらに政治とは奥深いものだということであって、関係者それぞれの心の奥までは常人には理解が及ばないことが多いということと思っている。

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 ともあれ、幸手市は一昨年の12月に合併参加を申し入れたことは確かな事実である。これには、この幸手合流が成就すれば15万人ではなく20万人新市に一気に飛躍するという、陸上で言えば三段跳びのような状況が確実に見えていた。そして、この申し入れは栗橋町が合併合流の意思表明をしたわずか1ヵ月後のことだった。
 さらには、年が明けて昨年の1月にはこれから住民意向調査をするが幸手市も一緒にどうかと誘われ、断る理由はまったくなく同時期に実施、結果はこれまた当然予測されたこととして、この合併に市民の多くが賛同した。
 にもかかわらず・・・・。

 今の私の思いとしては、紆余曲折いろいろあったが、この15万都市の誕生に素直におめでとうという気持だ。

 ただ、何故幸手市の合流が拒否されたか・・・最後の「下」に久喜市長の言葉がある。この言葉には当事者として頷かざるを得ない面もある。議会というより一部議員にはこれが理解できないかのような姿が今だに見られる。定例議会のたびに町田市長の責任論に無理矢理こじつける発言がこれらの議員から放たれるのだからあきれる。
 唯一、この部分においては幸手市が参加できなかったことを悔いていると言えるかもしれない。

 また別の一面では、久喜市長の本意はそれだけではないはずだと、私は複数の市民に詰問されたことがある。
 また、強引とも思える手法で住民投票を避けた菖蒲町、住民投票条例を反故にした久喜市、そのあたりも複雑な裏事情を意味しているのかもしれないと私自身感じている。
 たとえば新市構想においてはねられたとか・・・この場合、新市構想とは真っ先に目の前にある20万都市の優先が頭に浮かぶが、次元の異なる新市構想があったのではないかとまで言う市民の感覚は妙に鋭い。
 
 というわけで幸手議会が最大の理由にされてしまったが、実際、幸手議会はアンケートの民意を無視し、議会議決で反対することはできない状況だったと回想している。たとえ共産党が反対したとしても可決の可能性は高かったのだ。

 とりあえず平成の合併はこれで終焉。合併の是非はあらゆる角度から検証されているし、まだこれからいろいろ出て来るだろう。
 余談だが、比率的に多くの保守系議員が減少したことで自民党の基盤が弱くなったなどは全く番外的に派生したもので、やはり合併は必要だと私は思っている。
 ただし、思いはあれど今は静かに! だ。
 意向を具体的に表に出せば上へ下への大騒ぎになるだろう。相手のある合併とはそういうものだという知恵も、ここ数年で一応身についた。相手とは合併する相手のことだけではない。合併に反対するのも相手だということだ。
 市民の皆さんにはそこのところを理解していただきたい。