鳩山総理の政治資金収支報告書にウソの記載があった問題です。東京地検特捜部は今月に入り捜査を本格化させていて、臨時国会では政権にとって火種の一つとなりそうです。
直撃取材に動じないこの男性。鳩山総理の元公設第一秘書で、今回の問題のキーマンです。
「(Q.鳩山さんの指示だったんですか?)弁護士の先生に全部話してありますから」
問題が発覚したのは今年6月。鳩山総理の資金管理団体「友愛政経懇話会」の収支報告書に、死亡した人や献金していない人の名前が多数「寄付者」として記されていたのです。そのうちの一人のこの男性。
「(Q.献金はしてない?)してないよ。だって学校の先生に寄付してよなんて言える?だって失礼だと思うでしょう」(名前を使われた男性)
鳩山総理の資金管理団体をめぐる“偽装”献金問題。2年前の報告書で12万円の献金をしたとされた男性は、鳩山総理の学習院初等科時代の恩師でした。
「自分は政治家でもないし、金を出したわけでもないから、早く収まればいいのに、バカなことしているなと思って」(名前を使われた男性)
「心からおわび申し上げたいと思います」(鳩山首相 今年6月)
鳩山総理側の調査によると、ウソの記載は4年間で190件あまり、およそ2200万円で、94人の名前を勝手に使ったといいます。
「人の名前を勝手に使うのは良くないし、事実じゃないことをこのように献金にしたことはおかしい」(名前を使われた女性)
「献金しろと言われれば、献金したいくらいに思っていた」(名前を使われた男性の家族)
鳩山総理は、「ウソの記載は公設第一秘書の判断で行った」と説明し、この秘書を解雇。報告書を訂正して事態の収拾を図りました。しかし、その後、個人名を記載する必要がない「小口献金」についても一部ウソの献金だった疑いが浮上。虚偽記載の額が増える可能性が出てきました。
市民団体からの告発を受けた東京地検特捜部は今月に入り捜査を本格化。元秘書らへの事情聴取を進める一方、鳩山総理側から会計帳簿の提出も受け、調べを進めています。
「私は政治家と秘書は同罪と考えます。政治家はしばしば『あれは秘書のやったこと』とうそぶいて、自らの責任を逃れようとしますが、とんでもないことです」(「鳩山由紀夫メルマガ」03年7月23日付より)
この問題、来週からの臨時国会でどこまで明らかになるのでしょうか。(23日18:50)